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精神看護学特論
日下 和代
大学名 清泉女学院大学大学院
学部・学科 看護学研究科
開講キャンバス 東口 授業形態 講義
履修区分 選択必修 単位数 2単位
配当年次 1年 開講期
授業の概要

精神疾患をもつ人の回復を支援する看護についての能力を高めることを目的として、精神看護領域におけるコミュニケーションの特徴と精神看護領域で求められるコミュニケーション・スキル、患者と対人関係を築くためのコミュニケーション・スキルについて理解を深める。また、地域で生活する精神機能に障がいのある人に対する精神症状改善のためのセルフケア支援の実践例を通して、理論・モデルの実践への応用についての理解を深める。

学習到着目標

1あらゆる人の精神的な発達に関する理論とその特徴について説明できるとともに、精神の発達における現状の課題について考察できる。2ケアモデルを理解した上で、精神障がい者の身体・心理・社会面の評価尺度を適切に活用できる。3精神看護学の基盤となる概念、理論、実践モデルについて最新の知見に基づき理解を深めることができる。4精神看護学の基盤となる概念、理論、実践モデルの実践や研究における応用と課題について考察する。

成績評価方法

プレゼンテーション(30%)、ディスカッション(30%)、課題レポート(40%)により評価する。

課題に対する
フィードバック方法

次回の講義の時間を利用してコメントしたり、書面にコメントを記載するなどにより、フィードバックする。

アクティブ
ラーニング要素
□外部連携の課題解決型学習(協定あり) ■ディスカッション・ディベート □グループワーク □プレゼンテーション(発表) □実習・実技・実験 □フィールドワーク ■リアクションペーパー
授業計画
授業項目・内容 / 各回の準備学修(予習・復習)について / 担当
1 内容

【生涯人間発達理論】

最新の「人間の生涯における精神・社会的な発達理論」を概説し、各発達段階における精神的な現代社会の問題・課題についてディスカッションを通して考察する。 

予復習

予習:生涯人間発達理論について、学習してくる。

復習:学習内容を振り返り、内容をまとめる。

担当

日下 和代

2 内容

【危機理論とストレス・コーピング】

精神看護の基本となる危機理論、ストレスの種類やストレス・コーピングについて概説する。現代社会における危機やストレスにおける問題・課題を考察する。  

予復習

予習:危機理論とストレス・コーピングについての文献や書籍などから学習してくる。

復習:学習内容を振り返り、内容をまとめる。

担当

日下 和代

3 内容

【精神看護を実践するための基盤となる理念】

オレム・アンダーウッドのセルフケア理論を踏まえて、看護実践例を基にセルフケアにおける問題・課題をディスカッションを通して考察する。   

予復習

予習:オレムセルフケア理論についての文献や書籍などを学習してくる。

復習:セルフケア理論について考察する。

担当

日下 和代

4 内容

【アディクションとセルフヘルプグループ】

嗜癖・アディクション患者の支援における問題・課題についてディスカッションを通して考察する。また、重要な実践方法の理解を深める。

予復習

予習:セルフヘルプグループについて文献や書籍などから学習してくる。 

復習:学習内容を振り返り、内容をまとめる。

担当

日下 和代

5 内容

【リエゾン精神看護】

精神看護の中でも特に心身をつなぐリエゾン精神看護の概念と変遷についての理解を深める。リエゾン精神看護の視点による看護実践方法について考察する。  

予復習

予習:リエゾン精神看護を学習してくる。

復習:リエゾン精神看護の視点による看護実践方法についてまとめる。

担当

日下 和代

6 内容

【人格水準・精神的な健康状態の評価】

精神看護を展開するための人格水準や精神状態の評価方法について概説し、評価における問題・課題についてディスカッションを通して考察する。          

予復習

予習:精神状態の看護的評価について文献や書籍などから学習してくる。

復習:学習内容を振り返り、内容をまとめる。

担当

日下 和代

7 内容

【セルフケア支援のための内省技法1】

内省技法の「看護場面の再構成」や「異和感の対自化」により、自己理解・自己洞察を深め、看護実践への活用方法についてディスカッションを通して考察する。

予復習

予習:内省技法を文献や書籍で学習してくる。

復習:内省技法(用紙に記入)を実践し、その結果を課題として提出する。

担当

日下 和代

8 内容

【セルフケア支援のための内省技法Ⅱ】

「問題の明確化」により問題点に焦点を当て、また自己理解を深めながら、意思決定支援の方法についてディスカッションを通して考察する。

予復習

予習:内省技法を文献や書籍で学習してくる。

復習:内省技法(用紙に記入)を実践し、その結果を課題として提出する。

担当

日下 和代

9 内容

【セルフケアの実際】

地域で生活する精神障がい者へのセルフケア支援の実際を概説する。セルフケア支援の効果を検証する方法について学び、現状での問題・課題について考察する。

予復習

予習:セルフケアを書籍等で学習してくる。

復習:セルフケア支援の効果を検証する方法について考察する。

担当

日下 和代

10 内容

【精神障がい者への支援モデルとしてのストレングスモデル】

ストレングスモデルの理論や国内外のストレングスモデル実践と現況について学び、グループスーパービジョンについてのワークを行い実践的能力を身につける。  

予復習

予習:ストレングスモデルを学習してくる。

復習:内容の理解深め、ストレングスモデルについての今後の課題と重要性を考察する。

担当

日下 和代

11 内容

【精神的な健康状態の看護的評価】

精神的な健康状態や家族の問題に焦点をあて、アダルトチャイルドと機能不全家族の問題・課題について考察する。

予復習

予習:精神状態の看護的評価について学習してくる

復習:学習内容を振り返り、内容をまとめる。

担当

日下 和代

12 内容

【精神障がい者への早期退院を目指した看護の標準化】

精神科急性期病棟におけるクリティカルパス法の治療・看護の標準化を目指すツールとしての有効性を検証した研究の実際を学び、問題・課題について考察する。

予復習

予習:クリティカルパスについて文献や書籍から学習してくる。

復習:学習内容を振り返り、内容をまとめる。

担当

日下 和代

13 内容

【自然災害時の精神障がい者支援と看護ケア】

精神障がい者の 自然災害時準備教育の実際を学び、災害時の精神障がい者の状況の理解を深め、その支援方法についてディスカッションを通して考察する。

予復習

災害時の精神障がい者支援と看護ケアについて、文献や書籍などから学習してくる。

復習:学習内容を振り返り、内容をまとめる。

担当

日下 和代

14 内容

【地域で生活する精神障がい者へのセルフケア支援の実際】

地域の精神障がい者へのセルフケア支援の実際を通して、セルフケア支援の効果を検証する方法を学び、問題・課題についてディスカッションを通して考察する。

予復習

予習:地域で生活する精神障がい者へのセルフケア支援について文献等で学習してくる。

復習:学習内容を振り返り、内容をまとめる。

担当

日下 和代

15 内容

【精神医療および精神看護の課題と展望】

精神科医療および精神科看護における現状を踏まえ、課題と展望についてディカッションを行い、今後の精神科医療や精神科看護の方向性について考察する。

予復習

予習:精神看護の課題について学習してくる。

復習:学習内容を振り返り理解を深め、看護の課題について考察する。

担当

日下 和代

16 内容
予復習
担当
準備学修
(予習・復習)時間

「各回の準備学修」項目を確認し、講義・演習は4時間(実技・実習は2時間)程度の予習・復習を奨励します。

教科書

授業内で適宜資料等を配布する。

参考書・文献

1)伊藤まゆみ仙編:看護に活かすカウンセリング,ナカニシヤ出版2)辻村英夫:カウンセリングとコンサルテーション,学文社3)E.H..シャイン.稲葉元吉,尾川丈一:プロセス・コンサルテーション、白桃書房.4)松下年子・日下修一:アディクション看護学,メヂカルフレンド.5)A.チャールズ 編 「ストレングスモデル」 金剛出版     

履修条件

特に無し

ICT活用 ■双方向型授業【院生─教員間、院生間のディスカッション】
実務経験
備考