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手話通訳
武居 みさ
大学名 清泉女学院短期大学
学部・学科 共通教育科目
開講キャンバス 上野 授業形態 演習
履修区分 選択 単位数 2単位
配当年次 1・2年 開講期
授業の概要

この科目は、多様な障碍者の中でも、聴覚障害について理解を深める科目である。『手話』は、一つの言語という位置づけであることを理解し、その言語の背景である『ろう文化』についても理解を深めていく。

講義においては主に聴覚障害についての基礎知識を理解する。また聴覚障害者とのコミュニケーション方法を理解する。さらに実際に聴覚障害者の方から直接お話をうかがう中で障害者の生活の様子や、心理について考察する。そして、今の聴覚障害者のおかれている現状について理解する。

手話の実技では、日常会話の基礎表現を学ぶ。手話による自己紹介、および指文字の習得をする。

学習到着目標

この科目は、共通教育の学習成果『コミュニケーション能力』と、『知識・教養』の習得を目標とする。具体的には、講義において、耳の仕組みや障害の原因、コミュニケーション方法、聴覚障害者の生活、心理について理解し、実技演習においては手話の基本となる数字・指文字の習得、手話で自己紹介ができることを目標にする。

成績評価方法

実技テスト:読み取り実技テスト40パーセント、自己紹介スピーチ30パーセント、レポート20パーセント、授業内ミニテスト10パーセントで評価する

課題に対する
フィードバック方法

授業で学んだことが理解できているか、復習のミニテストを実施する。また、授業で配布のリアクションペーパーへの質問には、教員からのコメントを学生へ伝達する。

アクティブ
ラーニング要素
□外部連携の課題解決型学習(協定あり) □ディスカッション・ディベート ■グループワーク ■プレゼンテーション(発表) ■実習・実技・実験 □フィールドワーク ■リアクションペーパー
授業計画
授業項目・内容 / 各回の準備学修(予習・復習)について / 担当
1 内容

手話の授業を受けるにあたっての学習到達目標を理解する。耳が聞こえないと日常生活がどのような状況になるかを理解する。手話の実技では絵カードを使って色についての会話や、手話での授業の受け方を理解する。

予復習

耳が聞こえないということを考えてみる

担当
2 内容

講義では「聞こえの仕組み」について理解する。手話の実技では、数の表現について学び、、年齢や、電話番号、身長や体重、物の値段など、数に関連した日常会話を理解し会話の実践をする。

予復習

日常生活において、手話であいさつを行う。

担当
3 内容

講義では「聴覚障害の原因」について理解する。手話の実技では、指文字50音を理解し反復練習をする。それに関連して自分の名前が手話で表現できる。

予復習

指文字の復習・数の表現の復習をおこなう。(2時間)

担当
4 内容

講義では、「感音性難聴・伝音性難聴」の聞こえ方の違いを理解する。

手話の実技では、「人物や家族」などの基本表現を理解し関連会話を表現できる。

予復習

出席を手話でとるので、自分の名前は繰り返し練習しておく。(1時間)

担当
5 内容

講義では、コミュニケーションの中で、「手話・読話・口話」について理解を深める。

手話の実技では、年月日の表し方を理解し、自分や家族の誕生日を表現できる

予復習

人物の表現をテキストで復習しておく。(1時間)

担当
6 内容

講義では、聴覚障碍者にとっての「情報保障」について理解する。

手話の実技では「趣味・スポーツ」についての手話を理解し表現できる

予復習

視聴したDVDの感想をまとめておく。(30分)

趣味や、スポーツの表現をテキストで復習しておく(30分)

担当
7 内容

講義では、コミュニケーションの中で、「筆談・補聴器・手話通訳派遣」について理解する。

実技では「要約筆記」を実際に実践し、理解を深める。

予復習

書いて伝えるということを、実際に実践してみる。

担当
8 内容

難聴者の外部講師を招き、「難聴者の生活と心理」について理解する。

予復習

テキストの難聴者の体験談を読んでおく。(30分)

担当
9 内容

講義では、DVD を活用し、ろう教育の現状と人工内耳の問題について理解する。 

実技では、前回までの総復習をして、身についているか確認する。

予復習

DVDに関連した部分をテキストで確認しておく。

担当
10 内容

講義では、「手話の成り立ちや手話の歴史」にふれる。歴史の中での手話やろう者の扱われ方について理解する。

手話の実技では、「住所・出身地」の表現を理解し、表現できる。

予復習

地名の手話の復習をしておく。(1時間)

担当
11 内容

ろう者の外部講師を招き、「ろう者の生活と心理」について理解する。

手話の実技では、時間の表現を理解し、表現できる。

予復習

ろう者に手話で質問できるよう、今まで習った手話を確認しておく。(1時間)

担当
12 内容

講義では、「ろうあ老人支援事例」について、講義を聞き理解を深める。 

予復習

将来、自分自身がどのようにこの事例を生かすことができるのか考えておく。

担当
13 内容

講義では、「福祉機器、福祉制度」への理解を深める。 

手話の実技では、「仕事・将来の夢」について理解し表現できる。

予復習

仕事・将来の夢の復習をしておく。

担当
14 内容

講義では、手話を再度学ぶ人、今後も継続して学び続けるための社会資源を理解する。

手話実技では、自己紹介スピーチを作成し、その手話表現を練習する。

予復習

自己紹介スピーチの復習をしておく。(1時間)

担当
15 内容

まとめ 視線を合わせ、相手に伝えるということを意識した、手話による自己紹介スピーチの発表をする。

予復習

手話を学んで将来どのように役立てるかを1000字のレポートにまとめる。(2時間)

担当
16 内容

実技試験 手話による自己紹介スピーチのほか、手話の読み取りテストを行う。

予復習

教科書を丁寧に復習しておく。

担当
準備学修
(予習・復習)時間

「各回の準備学修」項目を確認し、演習は4時間程度の予習・復習を奨励します。

手話の動画視聴、聴覚障害に関連する書籍の読書、NHKEテレ「みんなの手話・ろう・なん」などの視聴を推奨する。

教科書

「手話のワークブック」武居みさ

参考書・文献

「手話通訳士まるごとガイド」日本手話通訳士協会/ミネルヴァ書房「初めての手話」木村晴美・市田康弘/日本文芸社

履修条件

履修人数は50名までとする。

ICT活用 ■双方向型授業【実際のろう者と手話による会話の実践を計画】
■自主学習支援【関連のホームページの紹介やリンク先の紹介】
■遠隔授業【コロナウイルスの終息が見込めない場合、又は大学に来れない状況においてはオンライン遠隔授業も可能】
実務経験 ■実務経験の内容【手話通訳士。テレビ通訳(テレビ信州・信越放送・LCV)出演。司法・政見放送担当。登録手話通訳者】
■所持している業務関連資格【手話通訳士・要約筆記通訳者】
備考