71031
子ども家庭福祉
小松 仁美
大学名 清泉女学院短期大学
学部・学科 幼児教育科 専門教育科目
開講キャンバス 上野 授業形態 講義
履修区分 必修 単位数 2単位
配当年次 1年 開講期
授業の概要

 「社会福祉」での学習と並行して、保育の現場で子どもの権利擁護の実践に向けて必要となる基礎的な知識・技能の修得を目指します。子どもの定義を踏まえ、子ども家庭福祉の意義と歴史的変遷を理解しながら、現代社会における子どもの育つ環境について学び、子ども家庭福祉の制度や課題について理解を深め、子どもの人権擁護について学ぶ。特に、児童家庭福祉の対象となる保育、養護、非行、一人親家族、障害のある児童および児童労働などの課題とその課題を生み出す/取り巻く構造について考えることに重きを置く。

 なお、授業では適宜課題を課し、意見を交換する場を設け、理解を深める。この時にバイステックの7原則に基づいた対応が他学生、教員に対して実践できていくことを目指す。

学習到着目標

「児童家庭福祉」の学修到達目標は、学科の学習成果Ⅱb「保育の原理・目的の理解」に対し、子ども家庭福祉の①理念や歴史について説明することができる、②制度や法体系について理解を深める、③社会資源(サービス)について説明することができる、④保育者として子どもの権利についての理解を深め、児童福祉の実践者としての保育士の専門性についての理解を深めることである。

成績評価方法

出席要件を満たした者を対象に次の4点から総合的に判断し評価する。①リアクションペーパー20%(振り返りと予習)、②授業メモ20%、③小レポート20%、③期末試験20%、④受講態度20%。なお、評価時には、他者の意見を傾聴し、他者を誹謗中傷することなく、自分の意見を述べられること。固定概念や思い込みにとらわれることなく、事実に基づいて情報を客観的に整理し物事を多方面から考えられることを重視する。

課題に対する
フィードバック方法

①リアクションペーパーは、質問や多様性・寛容性に基づく意見などについて、必要に応じて適宜伝達して共有化を図る。②小レポートは、コメントを記して返却する。④は受容、傾聴、非審判的態度の実践が必要に応じて授業において支持的に言及する。

アクティブ
ラーニング要素
□外部連携の課題解決型学習(協定あり) ■ディスカッション・ディベート ■グループワーク □プレゼンテーション(発表) □実習・実技・実験 □フィールドワーク ■リアクションペーパー
授業計画
授業項目・内容 / 各回の準備学修(予習・復習)について / 担当
1 内容

オリエンテーション

福祉専門職としての保育士資格について学び、子ども家庭福祉を学ぶ意義を学ぶ。

予復習

予習:シラバスを読み、テキストpp.1-10を読む。

復習:リアクションペーパー①(次週の授業前に提出)

担当
2 内容

第1章 児童福祉とは何か

第2章 児童福祉の課題(子どもの生活環境の変化)

予復習

予習:テキストpp.11-24を読む。

復習:リアクションペーパー②(次週の授業前に提出)

担当
3 内容

第2章 児童福祉の課題(発達をめぐる問題)

予復習

予習:テキストpp.28-37を読む。

復習:リアクションペーパー③(次週の授業前に提出)

担当
4 内容

第2章 児童福祉の課題(子育てをめぐる問題)

予復習

予習:テキストpp.37-50を読む。

復習:リアクションペーパー④(次週の授業前に提出)

担当
5 内容

第3章 児童福祉の理念

予復習

予習:テキストpp.51-60を読むとともに子どもの権利について調べ学習する

復習:リアクションペーパー⑤(次週の授業前に提出)

担当
6 内容

第4章 児童福祉の歴史

予復習

予習:テキストpp.62-80を読む。

復習:リアクションペーパー⑥(次週の授業前に提出)

担当
7 内容

第5章 児童福祉および関連施設の体系

予復習

予習:テキストpp.81-88を読む。

小レポートを執筆し、次週の授業で提出する。

担当
8 内容

第6章 児童福祉の法制度

予復習

予習:テキストpp.89-107を読む。

復習:リアクションペーパー⑦(次週の授業前に提出)

担当
9 内容

第7章 保育

予復習

予習:テキストpp.109-124を読む。

復習:リアクションペーパー⑧(次週の授業前に提出)、返却した小レポートをの振り返り

担当
10 内容

第8章 児童養護問題

予復習

予習:テキストpp.125-143を読む。

復習:リアクションペーパー⑨(次週の授業前に提出)

担当
11 内容

第9章 非行問題

予復習

予習:テキストpp.145-158を読む。

復習:リアクションペーパー⑩(次週の授業前に提出)

担当
12 内容

第10章 障害児施設

予復習

予習:テキストpp.159-175を読む。

復習:リアクションペーパー⑪(次週の授業前に提出)

担当
13 内容

第11章 子どもの遊びの保障

予復習

予習:テキストpp.176-192を読む。

復習:リアクションペーパー⑫(次週の授業前に提出)

担当
14 内容

第12章 児童福祉の専門職

予復習

予習:テキストpp.193-199を読む。

復習:リアクションペーパー⑬(次週の授業前に提出)

担当
15 内容

第13章 世界の子どもたち

予復習

予習:テキストpp.200-214を読む。

復習:リアクションペーパー⑭(次週の授業前に提出)期末試験に備える。

担当
16 内容

期末試験

予復習
担当
準備学修
(予習・復習)時間

「各回の準備学修」項目を確認し、講義は4時間程度の予習・復習を奨励します。

テレビ、新聞、インターネット等の報道に注目し、授業での学びを社会現象と照らして捉えるようにすることを奨励します。

教科書

松本園子・堀口美智子・森和子 「子どもと家庭の福祉を学ぶ」 ななみ書房

岡村順一、矢上克己編 21世紀の児童福祉 ふくろう出版

参考書・文献

宮島清・山縣文治編集「ひと目でわかる保育者のための子ども家庭福祉データブック2023」中央法規

履修条件
ICT活用 ■遠隔授業【対面による授業が基本となる。Zoomによるリアルタイムの視聴は社会状況によって可能。】
実務経験 ■所持している業務関連資格【社会福祉士】
備考

各回の内容と進行順については入れ替わる可能性があります。ノートまたはメモをファイルできるようにご準備ください。試験については、受講者の授業態度が良好な場合、持ち込み可とすします。