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英語学概論
中村 洋一
大学名 清泉女学院短期大学
学部・学科 国際コミュニケーション科 専門教育科目
開講キャンバス 上野 授業形態 講義
履修区分 選択 単位数 2単位
配当年次 2年 開講期
授業の概要

英語史、形態論、意味論、統語論、語用論、社会言語学、言語政策の分野における英語の基本的な特徴を理解する。英語に焦点を当てるが、「ことば」全般について、ことばの仕組みや変化など、身近にあるものを例にとりながら学ぶ。毎週の課題として予習プリントを用いて事前学習を行う。授業中には、グループによるディスカッションや、グループ内での発表を通してより理解を深め、それをまとめて最終課題を提出する。国際コースの専門性を英語学を通して高め、英語という言葉に対して深く考えるとともに、自分の英語学習のプロセスを振り返り、英語習得の課題を見つける。授業と同程度の時間を充てて、授業で扱うテキストの範囲を必ず予習して授業に臨むこと。また、予習プリントの確認に基づき、最終課題のまとめに向けて復習を行うこと。

学習到着目標

この科目は、国際コミュニケーション科の学習成果『Ⅳ 各分野の応用力・専門性』の習得、『Ⅳ ① 問題を発見する力、② 考える力・思考力、④ コミュニケーション力・表現力』の向上を目標とする。具体的には、英語学の各分野に関する基本的な知識を習得し、ことばに対する興味を高め、自分の英語学習に適用する力の向上を目標とする。

成績評価方法

毎週の課題 60%

最終課題  40%

課題に対する
フィードバック方法

毎時、予習と授業のまとめのワークシートに記入し、各自の考えを次の授業でクラス全体で共有し、考察を深める。

アクティブ
ラーニング要素
□外部連携の課題解決型学習(協定あり) ■ディスカッション・ディベート ■グループワーク ■プレゼンテーション(発表) □実習・実技・実験 □フィールドワーク ■リアクションペーパー
授業計画
授業項目・内容 / 各回の準備学修(予習・復習)について / 担当
1 内容

ことばの起源と語族・人間のことばと言語研究: 言葉の起源、langauge family、人間のことばの特徴、言語研究の分野について理解する。

予復習

復習として、人間のことばの4つの特徴についてまとめる。

担当
2 内容

英語の語彙の多様性・標準英語の成立: 現代英語の成立にいたるまでの英語の変化について理解する。

予復習

予習: 英語の歴史的区分について調べる。

復習: 英語の歴史的区分についてまとめる。

担当
3 内容

英語のバリエーション・言葉の変化: 英語の歴史的変遷、地域的な変種、第2言語としての英語と外国語としての英語の違いを理解する。

予復習

予習: 英語の多様なバリエーションについて調べる。

復習: 第2言語としての英語と外国語としての英語について

   まとめる。

担当
4 内容

単語ができる仕組み: 英単語ができる仕組みの特徴に注目し、語形成における形態素の働きについて理解する。

予復習

予習: 英単語のなり立ち方の具体例について調べる。

復習: 形態素についてまとめる。

担当
5 内容

文ができる仕組み・文の内部構造: 文法研究の歴史を把握し、生成文法による統語構造の捉え方を理解する。

予復習

予習: 英単語のなり立ち方の具体例について調べる。

復習: "the red roses and tulips" の解釈方法をまとめる。

担当
6 内容

言葉の意味とはなんだろう・語の間の意味関係: 意味論の概要を理解し、単語間の意味関係について考える。

予復習

予習: 英単語の意味を決める要素の具体例について調べる。

復習: ことばの意味は認識の産物とする説についてまとめる。

担当
7 内容

意味の拡張: 英単語の意味の拡張について、メタファーとメトニミーのプロセスを理解する。

予復習

予習: 英単語の意味の拡張に関する具体例について調べる。

復習: メタファーとメトニミーのプロセスについてまとめる。

担当
8 内容

ことばの意味に見られる主観性: 話者の認識とことばの意味の関係について理解し、また、英語と日本語の言語表現の違いについて考える。

予復習

予習: 法助動詞の認識様態的意味と拘束的意味について調べる。

復習: may の認識様態的意味と拘束的意味についてまとめる。

担当
9 内容

ことばの意味とコンテクスト: 話者の意味と文の意味について理解し、コンテクストとことばについて考える。

予復習

予習: 明意・暗意・自由拡張の具体例について調べる。

復習: 話者の意味と文の意味の違いについてまとめる。

担当
10 内容

まとまりのある文章: 結束性の5つの要素について理解し、テキストのまとまりについて考える。

予復習

予習: 指示・代用・省略・接続語・語彙の連関について調べる。

復習: 結束性の5つの概念についてまとめる。

担当
11 内容

文章中の情報構造: 前景・後景、文頭・文尾の原則、旧情報・新情報といった、文の情報構造について理解する。

予復習

予習: 情報構造による文の意味解釈について調べる。

復習: 文頭・文尾の原則についてまとめる。

担当
12 内容

ことばのやりとりにおけるルール: 語用論の理解にむけて、協調の原理、会話の含意について考える。

予復習

予習: 協調の原理の公理に違反する具体例について調べる。

復習: 協調の原理の4つの公理についてまとめる

担当
13 内容

コミュニケーションの民族史・英語と文化: コミュニケーション能力の理解に向けて、異文化間コミュニケーションにおけるトラブルの原因について考える。

予復習

予習: コミュニケーション上のトラブルの原因について調べる。

復習: ハイムズの SPEAKING モデルについてまとめる。

担当
14 内容

ことばと社会・ことばと国家: サピア・ウォーフの仮説を理解し、ことばと、文化・社会・国家の関係について考える。

予復習

予習: 日本語と英語の表現形式の違いについて調べる。

復習: カナダの二言語多文化主義についてまとめる

担当
15 内容

まとめ・最終課題の提出: 14回の授業を振り返り、それぞれの回の内容を簡潔にまとめた最終課題を提出する。

予復習

予習: 14回の授業の要点をまとめる。

担当
16 内容
予復習
担当
準備学修
(予習・復習)時間

「各回の準備学修」項目を確認し、講義は4時間程度の予習・復習を奨励します。

テキストを事前に精読し、確実に理解をするために、継続的な学習が必要となります。

教科書

『はじめての英語学』〈改訂版〉(研究社) 2,500円+税

参考書・文献

『英語学要語辞典』(研究社) 図書館に配置

『現代英文法辞典』(三省堂) 図書館に配置

履修条件

特になし。

ICT活用
実務経験
備考