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哲学概論
稲葉 景
大学名 清泉女学院大学
学部・学科 看護学科 共通教育科目
開講キャンバス 上野 授業形態 講義
履修区分 選択 単位数 2単位
配当年次 1・2年 開講期
授業の概要

哲学とは何か、また古今東西の哲学者が残した思想の営みが、現代に生きる我われにどのような考えるための手ほどきを与えてくれるかを考えていく。具体的には毎回一つのテーマのもとに哲学者の思想を紹介し、古代から現代までの哲学者の思想のなかでどのように連関し、影響しながら、哲学的問題が展開されているかを理解する、この学びによって、日常の「当たり前」を改めて哲学的に思考することで論理的思考を会得することを目指す。

学習到着目標

毎回提示される与えられたテーマについて、哲学者の思想を学ぶ。また、そのテーマについて、グループで議論しながら、自分の考えを自分のことばで伝えることを学ぶことで、論理的思考力を習得する。

成績評価方法

毎回の授業への積極的な参加度・リアクションペーパー45%、レポート55%。授業への参加姿勢を重視する。

課題に対する
フィードバック方法

毎回提出されたリアクションペーパーに対して、教員からの回答を付し、質問等については次回授業内で共有して回答する。

アクティブ
ラーニング要素
□外部連携の課題解決型学習(協定あり) ■ディスカッション・ディベート ■グループワーク □プレゼンテーション(発表) □実習・実技・実験 □フィールドワーク ■リアクションペーパー
授業計画
授業項目・内容 / 各回の準備学修(予習・復習)について / 担当
1 内容

人間が「考える」ということ:哲学とは何かについて学び、人間が考えるという行為について理解する。

予復習

初回のため予習なし

授業内容の復習、資料を読んで、次回に臨むこと(準備学習0.5時間以上)

担当
2 内容

世界は何からできているのか―フォアゾクラティカー:哲学という言葉が生まれる前の古代ギリシアの哲学者たちの思想を学ぶことで、哲学的思考がどうやって生まれていったのかを理解する。

予復習

予習:課題の資料を読んで、次回に臨むこと。

復習:授業内容の復習、リアクションペーパーの提出、提示された参考文献・資料で理解を深めること。

担当
3 内容

存在とは―ソクラテス、アリストテレス:哲学者の始祖と言われるソクラテスの思想とアリストテレスの思想を通して、哲学がどのような問いから生まれてきたのかを学び、理解する。

予復習

予習:課題の資料を読んで、次回に臨むこと。

復習:授業内容の復習、リアクションペーパーの提出、提示された参考文献・資料で理解を深めること。

担当
4 内容

本質はどこに?―プラトンとアリストテレス:プラトンとアリストテレスの存在論を概観し、比較することで、存在論を理解し、その後の人間存在に関する哲学者の思想と結び付けられるようにする。

予復習

予習:課題の資料を読んで、次回に臨むこと。

復習:授業内容の復習、リアクションペーパーの提出、提示された参考文献・資料で理解を深めること。

担当
5 内容

悪と罪とは―アウグスティヌス:アウグスティヌスの思想から原罪論を取り上げ、罪とは何かについて、その後の哲学者の解釈も触れながら、自分なりに考える。

予復習

予習:課題の資料を読んで、次回に臨むこと。

復習:授業内容の復習、リアクションペーパーの提出、提示された参考文献・資料で理解を深めること。

担当
6 内容

善悪とは―トマス・アクイナス:前回のアウグスティヌスを踏まえて、トマス・アクィナスの良心、悪についての思想を理解することで、自分なりに善悪についての哲学的意味を考える。

予復習

予習:課題の資料を読んで、次回に臨むこと。

復習:授業内容の復習、リアクションペーパーの提出、提示された参考文献・資料で理解を深めること。

担当
7 内容

時間とは―ハイデガー:ハイデガー『存在と時間』の一部を読みながら、ハイデガーの行おうとした時間論を概観し、時間についての哲学的問いを理解する。

予復習

予習:課題の資料を読んで、次回に臨むこと。

復習:授業内容の復習、リアクションペーパーの提出、提示された参考文献・資料で理解を深めること。

担当
8 内容

死とは―ジャンケレヴィッチ:ジャンケレヴィッチ『死』の一部を読みながら、死とは何かについて考えることで、いのちの意味を哲学的に考え、グループワークの中で自分なりの言葉で語る。

予復習

予習:課題の資料を読んで、次回に臨むこと。

復習:授業内容の復習、リアクションペーパーの提出、提示された参考文献・資料で理解を深めること。

担当
9 内容

正義とは―アリストテレス、トマス・アクィナス、マイケル・サンデル:正義論について、サンデルを中心に、哲学史の中での思想の流れを概観し、現代における正義の意味について自分なりに考える。

予復習

予習:課題の資料を読んで、次回に臨むこと。

復習:授業内容の復習、リアクションペーパーの提出、提示された参考文献・資料で理解を深めること。

担当
10 内容

生きづらさとは―ミッシェル・フーコー:フーコー『監獄の誕生』におけるパノプティコンについて学ぶことで、近代資本主義社会における人間観への批判を理解し、現代社会のありかたについて考える。

予復習

予習:課題の資料を読んで、次回に臨むこと。

復習:授業内容の復習、リアクションペーパーの提出、提示された参考文献・資料で理解を深めること。

担当
11 内容

幸福とは―ラッセル:ラッセル『幸福論』の一部を読みながら、ラッセルの指摘する幸福とは何かを読み解き、他の哲学者の幸福論にも触れながら、幸福とは何かについて深く考える。

予復習

予習:課題の資料を読んで、次回に臨むこと。

復習:授業内容の復習、リアクションペーパーの提出、提示された参考文献・資料で理解を深めること。

担当
12 内容

わたしとは―デカルト:デカルトをはじめとする哲学者たちが「自己」とは何かをどのように哲学的に展開していったのかを概観することで、自分なりに「わたし」とはなにかを深く考える。

予復習

予習:課題の資料を読んで、次回に臨むこと。

復習:授業内容の復習、リアクションペーパーの提出、提示された参考文献・資料で理解を深めること。

担当
13 内容

哲学するとは:映画『ちいさな哲学者たち』を鑑賞しながら、人間が哲学することの意味を考え、哲学することへの理解を深める。

予復習

予習:課題の資料を読んで、次回に臨むこと。

復習:授業内容の復習、リアクションペーパーの提出、提示された参考文献・資料で理解を深めること。

担当
14 内容

大衆とは?―オルテガ・イ・ガセット:オルテガ『大衆の反逆』の一部を読みながら、オルテガの指摘する現代社会における人間のありかたへの批判を学ぶことで、哲学の意味を理解する。

予復習

予習:課題の資料を読んで、次回に臨むこと。

復習:授業内容の復習、リアクションペーパーの提出、提示された参考文献・資料で理解を深めること。レポートの準備。

担当
15 内容

まとめ:今まで取り扱ったテーマについて、自分の提出レポートを使いながら、哲学することで得ることをグループで共有することで、学びを深める。

予復習

今までの総復習

担当
16 内容
予復習
担当
準備学修
(予習・復習)時間

「各回の準備学修」項目を確認し、講義・演習は4時間(実技・実習は2時間)程度の予習・復習を奨励します。

事前の資料の確認・事前課題やレポート、また毎回の授業内容に関して理解を深めるための参考文献・資料での学びの学習時間が必要となります。

教科書

毎回、プリントを配布

参考書・文献

『哲学大図鑑』、永井均『こどものための哲学』、マイケル・サンデル『実力も運のうち 能力主義は正義か?』、オルテガ・イ・ガセット『大衆の反逆』等、適宜参考文献などを紹介し、必要に応じてプリントなどを配布する。

履修条件
ICT活用 ■自主学習支援【Googleclassroomでの資料確認・補足資料の配布・アンケート調査】
実務経験
備考