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いのちの哲学
稲葉 景
大学名 清泉女学院大学
学部・学科 看護学科 共通教育科目
開講キャンバス 上野 授業形態 講義
履修区分 選択 単位数 2単位
配当年次 1年 開講期
授業の概要

現代社会を生きるに際して直面する問題は、いのちの根源的な意味についての考察なくしては取り扱えない複雑さを持っている。本講座は、生きがい、教育、妊娠・出産、障がい、老い、人生の最後、児童虐待、自殺貧困と豊かさ、戦争と平和、死刑制度、愛するということなど、「いのち」に関わるテーマについて理解し、今後自らが直面する可能性のあるこれらの問題について、自分の考えを持つことができるようになることを目指す。

学習到着目標

老い、生きがい、障がい、看取り、児童虐待、自殺、死刑制度、平和、テロ、延命治療などいのちに関わるテーマを取り上げ、お互いに意見を述べ合い、自分の考えを持つことを目指す。他者尊重とコミュニケーション力を目指す。

成績評価方法

毎回のリアクションペーパー・授業参加態度(45%)、レポート(55%)

課題に対する
フィードバック方法

毎回提出されたリアクションペーパーに対して、教員からの回答を付し、質問等については次回授業内で共有して回答する。

アクティブ
ラーニング要素
□外部連携の課題解決型学習(協定あり) ■ディスカッション・ディベート ■グループワーク ■プレゼンテーション(発表) □実習・実技・実験 □フィールドワーク ■リアクションペーパー
授業計画
授業項目・内容 / 各回の準備学修(予習・復習)について / 担当
1 内容

オリエンテーション いのちとは:「いのち」とは何かについてクラスの意見を聞きながら自分自身で考え、いのちの意味やいのちに対する「哲学」的なアプローチの意義を理解する。

予復習

初回のため予習なし

授業内容の復習をして次回に臨むこと(準備学習0.5時間以上)

担当
2 内容

妊娠・出産① いのちのはじめを哲学する:不妊の問題から、いのちを授かること、産みだすことの聖粒学的神秘を理解し、いのちのはじめの意味について考える。

予復習

前回の復習と提示された課題の検討(準備学習0.5時間以上)

担当
3 内容

妊娠・出産② いのちはだれのものなのか:出生前診断の問題を例にして、いのちのはじめの線引き、新しいいのち(胎児)はだれのものなのかという観点から、いのちの意味を考える。

予復習

前回の復習と提示された課題の検討(準備学習0.5時間以上)

担当
4 内容

児童虐待:様ざまなデータや資料を使いながら、日本社会における児童虐待の問題について理解し、被害者・加害者・支援者の観点から、虐待を防止するためのこれからの支援のありかたを考える。

予復習

前回の復習と提示された課題の検討(準備学習0.5時間以上)

担当
5 内容

貧困① 子どもの貧困:日本における格差社会における子どもの貧困の構造を理解し、現在行われている支援を紹介しながら、これからの課題・対策について考える。

予復習

前回の復習と提示された課題の検討(準備学習0.5時間以上)

担当
6 内容

貧困② 女性の貧困:日本における格差社会における女性の貧困の構造を理解し、現在行われている支援を紹介しながら、これからの課題・対策について考える。

予復習

前回の復習と提示された課題の検討(準備学習0.5時間以上)

担当
7 内容

障がい:日本における障がい者の現状をデータを使って学んだうえで、イギリスの障がい者支援を例にしながら、これから必要とされる日本での支援のありかたについて考える。

予復習

前回の復習と提示された課題の検討(準備学習0.5時間以上)

担当
8 内容

高齢者:超高齢社会である日本について様ざまなデータや資料から超高齢社会である日本の現状を理解する。また映画『賢人と教皇フランシスコ』を紹介しながら、高齢者の社会的な意味について考える。

予復習

前回の復習と提示された課題の検討(準備学習0.5時間以上)

担当
9 内容

死刑:日本における死刑制度や世界の現状をデータから理解し、映画『休暇』を紹介しながら、刑罰としての死刑の意味、日本における課題について考える。

予復習

前回の復習と提示された課題の検討(準備学習0.5時間以上)

担当
10 内容

HIV/AIDS:世界エイズデーを受けて、世界と日本におけるエイズ患者への差別の問題を学び、具体的な支援活動を紹介しながら、日本でタブー視される性の問題、性教育の課題について考える。

予復習

前回の復習と提示された課題の検討(準備学習0.5時間以上)

担当
11 内容

多文化共生① 「ハーフ」:外国人移住者の増加により、多文化社会になりつつある日本においていわゆる「ハーフ」も増加している。映画『ハーフ』を紹介しながら、日本特有の他文化的受容の課題を考える。

予復習

前回の復習と提示された課題の検討(準備学習0.5時間以上)

担当
12 内容

多文化共生② 技能実習生:外国人労働者が欠かせない日本社会のなかで、特に技能実習生の構造的問題を理解し、日本が共生社会となるために必要となれる課題を考える。

予復習

前回の復習と提示された課題の検討(準備学習0.5時間以上)

担当
13 内容

戦争と平和:人類の歴史における戦争についてデータから理解し、映画『この世界の片隅に』を紹介しながら、戦争によるいのちの破壊と平和の意味について考える。

予復習

前回の復習と提示された課題の検討(準備学習0.5時間以上)

担当
14 内容

いのちをつなぐもの:映画『ヤコブへの手紙』を視聴しながら、いのちをつなぐものとは何かについて自分の経験も踏まえて考える。

予復習

前回の復習と提示された課題の検討(準備学習0.5時間以上)

担当
15 内容

まとめ:今までのテーマを振り返り、全体の学習をまとめながら、いのちの意味と意義について深く理解する。

予復習

前回の復習

総復習(準備学習4時間以上)

担当
16 内容
予復習
担当
準備学修
(予習・復習)時間

「各回の準備学修」項目を確認し、講義・演習は4時間(実技・実習は2時間)程度の予習・復習を奨励します。

事前の資料の確認・事前課題やレポート、また毎回の授業内容に関して理解を深めるための参考文献・資料での学びの学習時間が必要となります。

教科書

特になし

参考書・文献

適宜紹介・必要に応じてプリントなどを配布する

履修条件
ICT活用 ■自主学習支援【Googleclassroomでの資料確認・アンケート調査】
実務経験
備考