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キャリアのための基礎教養Ⅱ(理数系)
二井谷 剛
大学名 清泉女学院大学
学部・学科 人間学部 共通教育科目
開講キャンバス 上野 授業形態 講義
履修区分 選択 単位数 2単位
配当年次 2年 開講期
授業の概要

就職時の採用試験としておこなわれる能力検査(SPI試験や公務員試験など)に出題される理数系の問題は、おもに、①計算能力、②基本事項の理解、③正確な推論能力、の3要素から構成されている。この講義では、②と③に重点をおいて、数学的概念の理解や思考法の習得を目標とする。まず要素②については、小学・中学で教えられる概念(整数、約数・倍数、割合、百分率など)や、中学・高校の数学で学ぶ方程式や連立方程式などについてあらためて学習する。さらに高校までの数学で学習しなかった新しい概念も学習する。代数に関する内容以外にも、幾何学(図形に関する数学)の問題も扱われる。また要素③に関しては、論理的推論や命題・集合といった概念の活用などを習得して、正確な推論ができる力を養う。また、数学という学問の面白さが感じられるような、興味深い問題や話題にもふれられる。なお、講義のなかで扱われる問題や演習問題は公務員試験などに出題された問題や類似の問題が中心となる。

学習到着目標

本授業では、算数・数学の基本的な概念、数学的な思考力・表現力を習得し、採用試験(能力検査)などにむけて準備を目的とする。7つの力の内、「論理的思考」の養成を中心に、新たな問題を発見する力や、結果・結論を表現する力(「行動力」「発信力」)を身につけることを目標とする。

成績評価方法

課題レポ-ト2回(75%)、授業内におこなう確認テスト(25%)により評価する。

課題に対する
フィードバック方法

採点した後、返却時に解説をおこなう。また、第16回の講義では、課題レポートや確認テストの総合的な解説もおこなう。

アクティブ
ラーニング要素
□外部連携の課題解決型学習(協定あり) □ディスカッション・ディベート □グループワーク □プレゼンテーション(発表) □実習・実技・実験 □フィールドワーク ■リアクションペーパー
授業計画
授業項目・内容 / 各回の準備学修(予習・復習)について / 担当
1 内容

講義全体の概要説明。

数について①(自然数、整数、有理数、無理数、実数など)

数について、詳細に確認する。

予復習

数(整数、小数、分数など)の四則演算をしっかり復習しておくこと。

担当
2 内容

数について②

第1回の内容をふまえて問題を解く。発展的な内容にも触れる。

予復習

第8回で方程式を学習するが、第2回以降も簡単な方程式を扱うので復習しておくこと。

担当
3 内容

比、割合、百分率など①

いろいろな場面で登場する「比」の考え方や使い方、計算方法を復習する。

予復習

第3回、第4回では、日常生活でも必要となる百分率などを学習する。しっかり確認しておくこと。

担当
4 内容

比、割合、百分率など②

一般の生活で頻繁に用いられる、割合や百分率を学習する。

予復習

複雑な計算も現れるので、しっかり復習しておくこと。

担当
5 内容

論理・命題・集合①

数学にとって、重要な論理、推論について学習する。

予復習

今後の講義でも論理的な推論、数学的な表現は重要である。必ず復習しておくこと。

担当
6 内容

論理・命題・集合②

論理的な推論にもとづく、命題や集合といった概念の利用のし方を学習する。

予復習

正確な推論ができるように、復習しておくこと。

担当
7 内容

写像について

写像と、写像に関連する概念について学習する。

予復習

新しい概念である写像は、数学において非常に重要なものである。復習をしっかりしておくこと。

担当
8 内容

方程式①

1次方程式、2次方程式、連立方程式について復習する。

予復習

解き方は説明するが、各自においても解き方が身につくように復習しておくこと。今後の講義では方程式を解くことが多くなる。

担当
9 内容

方程式②

問題を解き、方程式に関する理解を深める。

予復習

第8回で解説した方程式の解法を必ず身につけること。

担当
10 内容

不等式①

1次不等式、連立不等式、2次不等式について学習する。

予復習

方程式と不等式の違いを理解すること。解く上での注意事項を意識すること。

担当
11 内容

不等式②

不等式に関するさまざまな問題を解き、理解を深める。

予復習

不等式に特有な考え方や注意点を意識して、復習すること。

担当
12 内容

数え上げの数学①

「場合の数」の計算方法を復習する。順列や組み合わせの計算をあらためて学習する。

予復習

順列と組み合わせの違いが曖昧な学生もいるので、必ず理解すること。

担当
13 内容

数え上げの数学②

さまざまな問題を解くことで、「場合の数」の計算方法を理解する。

予復習

個々の問題で、特徴的な数え方・発想をするので、それに慣れるように演習を積むことが重要である。

担当
14 内容

確率①

確率の数学的な定義を学び、様々なタイプの問題を解くことで理解を深める。

予復習

第13回の「場合の数の数え方」が必要なので、必ず復習をしておくこと。

担当
15 内容

確率②

より高度な確率の問題を学習する。条件付き確率など。

予復習

第12回から第14回の内容を復習しておくこと。

担当
16 内容

講義のまとめをかねて、レポート問題や確認テストの解説や、また、扱えなかった話題など。

予復習
担当
準備学修
(予習・復習)時間

「各回の準備学修」項目を確認し、講義・演習は4時間(実技・実習は2時間)程度の予習・復習を奨励します。

教科書

とくに教科書は指定しない。各テーマごとに、講義開始時にプリント冊子を配布する。

参考書・文献

『岩波 数学入門辞典』(岩波書店 2005)

履修条件

基本的な計算能力は前提とする。中学校で学習した内容が身についていることが望ましい。

ICT活用
実務経験 ■実務経験の内容【予備校にて長年の講師経験。】
備考