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行動観察調査法(不開講)
田仲 由佳
大学名 清泉女学院大学
学部・学科 心理コミュニケーション学科 専門教育科目
開講キャンバス 上野 授業形態 演習
履修区分 選択 単位数 2単位
配当年次 2年 開講期
授業の概要

本授業では、心理学の研究法の1つである行動観察について理論と実践から学ぶことを目的とする。①行動観察の理論と技法、②行動観察の練習、観察記録のとり方、③フィールドワークによるデータ収集と分析方法、④研究成果の発表方法・報告書の作成方法について学び、観察調査の一連のプロセスを身に付ける。

学習到着目標

観察テーマの設定、目的に合った技法の選択、データの収集と統計分析、成果発表と協力者へのフィードバックという一連のプロセスを体験することで、観察調査を自ら計画し実行できる行動力、研究成果を効果的に発表する発信力を身に付けることが目標である。

成績評価方法

行動観察実習への取り組み(50%)、研究成果の発表内容(25%)、最終レポート(25%)により評価する。

課題に対する
フィードバック方法

研究成果およびレポートに対する講評は授業中に行う。

アクティブ
ラーニング要素
□外部連携の課題解決型学習(協定あり) □ディスカッション・ディベート ■グループワーク ■プレゼンテーション(発表) ■実習・実技・実験 ■フィールドワーク ■リアクションペーパー
授業計画
授業項目・内容 / 各回の準備学修(予習・復習)について / 担当
1 内容

ガイダンス、研究法としての観察法

心理学の研究法の1つである観察法の位置づけについて理解する

予復習

初回の予習は不要だが、授業内容を復習して第2回目に臨むこと

担当
2 内容

観察法概論①

観察法の種類について理解するとともに、観察対象とする幼児期の子どもの発達について学ぶ

実習に向けたグループ分けを行い、観察テーマについて話し合う

予復習

復習:第2回を振り返り、観察法の種類を覚える

予習:子どもの発達について文献を調べる

担当
3 内容

観察法概論②

観察法の研究計画の立て方と具体的な手順について学ぶ

グループで子どもの発達に関する調べ学習を行う

予復習

予習:子どもの発達に関する文献を調べ資料収集すること

復習:グループで調べ学習の成果をまとめる

担当
4 内容

学習の報告会、観察の手順と倫理的配慮

子どもの発達に関する調べ学習の成果報告を発表する

研究における倫理的配慮について学ぶ

予復習

予習:調べ学習の成果をプレゼン形式にまとめる

復習:第4回の振り返り

担当
5 内容

行動観察の練習・記録のとり方

親子による相互作用の映像を用いて、行動観察の練習を行い、評定者間での一致度についても検討する

予復習

復習:第5回の振り返り

担当
6 内容

観察テーマとリサーチクエスチョンの決定・カテゴリ作成

グループで観察テーマとリサーチクエスチョンを決定する。

考えられるカテゴリを挙げ、観察記録用紙の案を作成する

予復習

復習:グループで観察記録用紙のブラッシュアップを行う

担当
7 内容

観察記録用紙の作成・観察実習の準備

観察で使用する観察記録用紙を完成させる。観察時の留意点を確認し、当日に向けた準備を行う。

予復習

復習:観察調査実習の準備を行う

担当
8 内容

子どもの行動観察実習①

保育園において幼児期の子どもを対象とする行動観察実習を実施する

予復習

復習:観察時の状況などを記録用紙に記入する

担当
9 内容

子どもの行動観察実習②

保育園において幼児期の子どもを対象とする行動観察実習を実施する

予復習

復習:観察時の状況などを記録用紙に記入する、コーディング後の記録用紙の整理を行う

担当
10 内容

データの整理・カテゴリ再構成

観察実習で得られたローデータをグループ全員分で統合した後、あらかじめ設定していたカテゴリの再編成を行う

予復習

予習:2回分の観察データの入力を行う

復習:第10回を振り返り、分析計画を考える

担当
11 内容

データ分析

エクセルを用いて結果の分析を行う

予復習

復習:第11回の振り返り

担当
12 内容

データ分析・発表資料の作成

分析結果をグループ内で共有する

発表会のための資料を作成する

予復習

復習:発表資料を作成する

担当
13 内容

研究成果の発表会・個人レポートの書き方

研究成果をグループごとに発表する、発表に対して、ピアレビューを行う

個人レポートの書き方を学ぶ

予復習

予習:発表資料を作成する、プレゼンテーションの練習を行う(準備学習4時間以上)

復習:発表会の振り返りを行う、個人レポートを書く

担当
14 内容

実習先へのフィードバック資料の作成・個人レポート提出

調査協力者に対するフィードバックの方法について学ぶ

個人レポートを提出する

予復習

予習:個人レポートを完成させる

復習:グループで実習先へのフィードバック資料を完成させる

担当
15 内容

授業の総括:行動観察の一連の流れについて振り返るとともに、観察法の応用について学ぶ

研究成果およびレポートに対する講評

予復習

復習:授業全体の振り返りを行う

担当
16 内容
予復習
担当
準備学修
(予習・復習)時間

「各回の準備学修」項目を確認し、講義・演習は4時間(実技・実習は2時間)程度の予習・復習を奨励します。

教科書

特に指定しない。授業中に資料を配布する。

参考書・文献

松浦均・西口利文(編)「観察法・調査的面接法の進め方」ナカニシヤ出版

中澤潤・大野木裕明・南博文(編著)「心理学マニュアル 観察法」北大路書房

履修条件

学外で実施する幼児期の子どもを対象とした行動観察実習に参加できること。

実習に向けたグループ活動では各自が積極的に役割を果たすことが求められる。欠席は原則認められない。

ICT活用 ■遠隔授業【授業中に映像資料を利用する】
実務経験 ■所持している業務関連資格【臨床心理士、公認心理師、中学校・高等学校教諭一種免許状(家庭科)】
備考

2022年度生まで