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質的研究法
岡本 かおり
大学名 清泉女学院大学
学部・学科 心理コミュニケーション学科 専門教育科目
開講キャンバス 上野 授業形態 講義
履修区分 選択 単位数 2単位
配当年次 2年 開講期
授業の概要

質的研究法とは、量的研究では捉えにくい事象をテーマに、数値では捉えきれない物事の特性や関係性、進行中のプロセスを把握するのに適した研究法である。本授業では質的研究法の特徴を理解し、研究テーマやリサーチクエスチョンの立て方を学び、代表的な分析手法について理解、実践できるようになることを目的とする。

学習到着目標

質的研究の調査方法を学び、グループごとにテーマを決めてリサーチクエスチョンを設定し、実際に調査を実施し分析・考察を行う。研究テーマの個別性や関係性、変化のプロセス等を重視した研究手続きを学ぶことで、他者尊重、企画立案力を育成することを目標とする。

成績評価方法

授業への取り組みおよびリアクションペーパーの提出(30%)質的調査の企画・実施(30%)、調査結果の発表とレポート(40%)による。

課題に対する
フィードバック方法

リアクションペーパーでの質問や意見について、次の授業やclassroom内にてリコメント・補足説明を行う。調査の企画~報告では、適宜、進捗状況を見てグループごとにフィードバックを行う。

アクティブ
ラーニング要素
□外部連携の課題解決型学習(協定あり) ■ディスカッション・ディベート ■グループワーク ■プレゼンテーション(発表) □実習・実技・実験 ■フィールドワーク ■リアクションペーパー
授業計画
授業項目・内容 / 各回の準備学修(予習・復習)について / 担当
1 内容

質的研究とは何か・質的研究法で分かること:質的研究で何がわかるか、本授業の目的と進め方について理解する。

予復習

シラバスをよく読んでおく。本授業で何を学びたいか考えておく。

担当
2 内容

質的研究では世界をどのように見ているか:質的研究者の立場、ものごとの捉え方について学ぶ。

予復習

質的研究とは何か復習する。教科書の該当箇所を読んでおく。疑問点があれば書き出して置く。

担当
3 内容

質的研究の目的:質的研究における問いの立て方について学ぶ。

予復習

質的研究者の立場について復習する。教科書の該当箇所を読んでおく。質問があれば書き出して置く。

担当
4 内容

なぜ、先行研究をレビューするのか:理論的枠組みと文献レビューについて学ぶ。

予復習

質的研究の問いの立て方について復習する。教科書の該当箇所を読んでおく。質問があれば書き出して置く。

担当
5 内容

インタビューで何が分かるか:経験の「物語」から分かること、インタビューを用いた論文について学ぶ。

予復習

先行研究の活用の仕方を復習しておく。教科書の該当箇所を読んでおく。質問があれば書き出して置く。

担当
6 内容

インタビューで分かること・インタビューの方法・記録のとり方・記述の方法について学ぶ。

予復習

インタビュー法について復習しておく。教科書の該当箇所を読んでおく。質問があれば書き出して置く。

担当
7 内容

観察することと書くこと:観察の在り方と観察したことの記録のとり方について学ぶ。

予復習

インタビューの方法について復習する。教科書の該当箇所を読んでおく。質問があれば書き出して置く。

担当
8 内容

研究方法について:研究方法と問いの関係を学び、研究テーマの決定をする。

予復習

これまでの授業内容を復習し、質的研究で取り上げたいテーマの候補を考える。教科書の該当箇所を読んでおく。質問があれば書き出して置く。

担当
9 内容

調査を始める前にすること:研究倫理、調査協力の依頼、調査協力者との関係について学ぶ。

予復習

インタヴュー調査の企画を考えておく。教科書の該当箇所を読んでおく。質問があれば書き出して置く。(準備4時間程度)

担当
10 内容

インタビュー調査を実施する:インタビュー調査を実施し、結果を収集する、質的研究の基本的な考え方と作業を学ぶ。

予復習

インタヴュー調査の準備を行う。教科書の該当箇所を読んでおく。質問があれば書き出して置く。

担当
11 内容

インタビュー調査を分析する:インタヴューで得られた結果を記述し、分析する方法を学び。

予復習

インタビューの結果を文字に起こす。(準備4時間程度)(準備4時間程度)

担当
12 内容

インタビュー調査の結果を考察する:結果か何が言えるか、考察の仕方を学ぶ。

予復習

インタビュー結果の分析を行う。教科書の該当箇所を読み、質的調査の分析の仕方で疑問点があれば書き出して置く。

担当
13 内容

インタビュー調査の結果発表:グループごとに発表し、質疑応答及び意見交換する。

予復習

インタビュー調査の結果報告の準備を行う。疑問点があれば書き出しておく。(準備4時間程度)

担当
14 内容

インタビュー調査の結果発表:グループごとに発表し、質疑応答及び意見交換する。

予復習

インタビュー調査の結果を見なおす。自分以外の研究発表を聞いて学んだことを書き出しておく。

担当
15 内容

質的研究の質について:研究の妥当性と信頼性について考える。

授業のまとめを行う。

予復習

教科書の該当箇所を読んで疑問点があれば書き出して置く。授業のこれまでを振り返って気づいたことを書きとめる。

担当
16 内容
予復習
担当
準備学修
(予習・復習)時間

「各回の準備学修」項目を確認し、講義・演習は4時間(実技・実習は2時間)程度の予習・復習を奨励します。

卒業論文で質的研究を行いたい人は教科書や参考書を使って、予習・復習を欠かさずに行ってください。

教科書

はじめて「質的研究」を「書く」あなたへ―研究計画から論文作成まで― 太田 裕子( 担当: 単著) 東京図書 2019年

参考書・文献

臨床心理学をまなぶ6 質的研究法(東京大学出版会)能智 正博

履修条件

この科目では最後に、自分で質的研究を行ってレポートを提出します。レポートの作成にはそれなりに時間がかかりますので、授業時間以外にも勉強時間を確保してください。

ICT活用 ■双方向型授業【リアクションペーパーによる質問を受け付け、次回に追加の説明をしたり、次回以降の講義に反映する。】
■自主学習支援【実際にインタビューなどの調査を行います。個人作業が増えるので、積極的に質問するようにしてください。】
実務経験 ■実務経験の内容【質的研究法による調査研究を論文等で報告している。】
備考