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健康・医療心理学
山本 京子
大学名 清泉女学院大学
学部・学科 心理コミュニケーション学科 専門教育科目
開講キャンバス 上野 授業形態 講義
履修区分 選択 単位数 2単位
配当年次 3年 開講期
授業の概要

この授業では、「ストレスとは何かを学び、ストレスへの対処法を身に着ける」「医療現場における心理社会的な課題を知る」「地域保健活動や自殺予防、災害支援等における実践的な心理的支援について学ぶ」という、大きく三つの内容を扱っていく予定です。自分自身の精神的健康や思考のパターンを考えながら、現代の健康や医療を取り巻く心理社会的な課題を知り、心理学的な立場から、地域社会や集団生活でどのような実践ができるかを考えて行きましょう。

学習到着目標

・ストレスのメカニズムを理解し、対処法を見に着ける(課題発見力)

・医療現場における心理社会的な課題を知る(課題発見力)

・地域保健活動や災害時において、相手の立場に立った支援方法を身に着ける(他者尊重)

成績評価方法

期末試験(70%)、リアクションペーパー(30%)により評価する。

課題に対する
フィードバック方法

リアクションペーパーの内容は次の授業で取り上げ、コメントやシェアリングをする。

アクティブ
ラーニング要素
□外部連携の課題解決型学習(協定あり) □ディスカッション・ディベート □グループワーク □プレゼンテーション(発表) ■実習・実技・実験 □フィールドワーク ■リアクションペーパー
授業計画
授業項目・内容 / 各回の準備学修(予習・復習)について / 担当
1 内容

ガイダンス

ストレスとは何か、コロナ禍でのストレスについて

予復習

予習・復習:配布資料等で授業内容を振り返る。自分にとってのストレスは何か、どう対処しているかについて考えておく。

担当
2 内容

ストレスと健康

ストレス反応とは、ストレスコーピング等について

予復習

予習・復習:配布資料等で授業内容を振り返る。自分のストレス対処法以外に効果的な対処法があるかどうか考えておく。

担当
3 内容

ストレスへの対処法(1)

マインドフルネスとは何か、実際に体験してみる。

予復習

予習・復習:配布資料等で授業内容を振り返る。マインドフルネスを生活の中で実践してみる。

担当
4 内容

ストレスへの対処法(2)

アサーションとは何かを学ぶ

予復習

予習・復習:配布資料等で授業内容を振り返る。アサーティブな表現方法を実際に試してみる。

担当
5 内容

ストレスへの対処法(3)

認知のゆがみを知る。

自分の物事の受け止め方のクセを知り、合理的な反応を考えてみる。

予復習

予習・復習:配布資料等で授業内容を振り返る。自分の認知の特性を知り、修正した反応を実際に試してみる。

担当
6 内容

ストレスへの対処法(4)

ストレス耐性(レジリエンス、自己効力感等)について

自律訓練法の体験

予復習

予習・復習:配布資料等で授業内容を振り返る。自律訓練法を生活の中で実践してみる。

担当
7 内容

病気の時の行動

病気行動、病人役割、健康資源等について

予復習

予習・復習:配布資料等で授業内容を振り返る。自分や家族が病気をした時に、どのような感情を抱いたり、体験をしたかについて思い起こし、課題等を考えておく。

担当
8 内容

医療場面でのコミュニケーション

患者満足度調査、医療者側のコミュニケーションで留意すること等について

予復習

予習・復習:配布資料等で授業内容を振り返る。医療受診で医療者側とのコミュニケーションに苦労したことがあるか、自分が医療者の立場だったらどうしたか等を振り返っておく。

担当
9 内容

がんの療養と緩和ケア

がん対策基本法、がん死亡数等の統計、緩和ケアと心理支援等について

予復習

予習・復習:配布資料等で授業内容を振り返る。国のがん対策や、がんの療養に関して課題や疑問を考えておく。

担当
10 内容

精神疾患について

心の病気について、ライフステージでの問題や課題等について

予復習

予習・復習:配布資料等で授業内容を振り返る。心の病気に関しての疑問や課題について考えておく。

担当
11 内容

職場のメンタルヘルス

職場のストレス、過労死の防止、職場のメンタルヘルス対策、ストレスチェック制度等について

予復習

予習・復習:配布資料等で授業内容を振り返る。職業生活でのストレスや過労死等に関しての疑問や課題について考えておく。

担当
12 内容

ひきこもり支援

ひきこもりの実態、ひきこもりの当事者や家族への必要な支援等について

予復習

予習・復習:配布資料等で授業内容を振り返る。ひきこもりの当事者や家族に対して、どのような働きかけや支援が適切なのかを考えておく。

担当
13 内容

自殺予防活動

国の自殺対策、自殺を防ぐためのゲートキーパーの役割等について

予復習

予習・復習:配布資料等で授業内容を振り返る。自殺を防ぐためにどのような対応が必要か、社会の課題は何かを考えておく。

担当
14 内容

災害時に必要な心理的支援

DMAT,DPATとは、サイコロジカル・ファーストエイド等について

予復習

予習・復習:配布資料等で授業内容を振り返る。万が一災害が起きた時、いつ、どのような心理的支援が必要とされるのかを考えておく。

担当
15 内容

総復習

予復習

期末試験に向けて準備する(準備学習時間10時間以上)

担当
16 内容

期末試験

予復習
担当
準備学修
(予習・復習)時間

「各回の準備学修」項目を確認し、講義・演習は4時間(実技・実習は2時間)程度の予習・復習を奨励します。

復習は必ず行い、日頃から自分のストレス対処法や、健康や医療関係についてのニュースや課題に関心をもち、主体的に学ぶことが必要です。

教科書

特定の教科書は使いませんが、授業内で資料を配布します。

資料は前日にクラスルームにアップします。

参考書・文献

「健康・医療心理学入門」有斐閣(2200円+税)「ストレスの人間学 メンタルヘルスとストレス」哲学堂出版 (1300円+税)「ネガティブケイパビリティ」朝日選書(1300円+税)「中高年ひきこもり」幻冬舎新書(800円+税)「自分らしい感情表現」金子書房(1500円+税)等

履修条件

公認心理師受験に必要な科目のひとつです。

ICT活用
実務経験 ■実務経験の内容【県職員として、精神保健福祉センター、児童相談所等(相談支援業務)及び県庁(児童福祉行政等)に勤務した】
■所持している業務関連資格【公認心理師・臨床心理士】
備考