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カウンセリング実務実習(心理演習)
岡本 かおり・吉江 志濃・寺門 正顕
大学名 清泉女学院大学
学部・学科 心理コミュニケーション学科 専門教育科目
開講キャンバス 上野 授業形態 演習
履修区分 選択 単位数 2単位
配当年次 3年 開講期
授業の概要

具体的な場面を想定した役割演技(ロールプレイング)や事例検討を通して、心理に関する支援を要する者等(クライエント)に対して、カウンセリングの基本的な知識と技術を修得する。また、クライエントのニーズを把握し、支援計画を作成したり、実生活を視野に入れたチームアプローチや多職種連携、地域連携について学び、公認心理師としての職業的倫理及び法的義務を理解する。本科目は公認心理師になるために大学で学ぶことが義務付けられている「心理演習」科目に相当する。

学習到着目標

カウンセリングの基本的知識と技術を修得することで、他者尊重の態度を身に付け、基本的なコミュニケーション力を修得する。事例検討を通して、心理アセスメントを活用したニーズの把握、支援計画の作成ができる。また、チームアプローチ、多職種連携及び地域連携について理解する。

成績評価方法

各回の演習に対する取り組みおよびリアクションペーパーの提出(60%)、学期末の実技試験(40%)

課題に対する
フィードバック方法

授業内で演習に対する意見交換と質疑応答の機会を設け、その都度コメントする。リアクションペーパーの内容を紹介し、カウンセリングの知識と技術が定着するように解説を加えてから、次の学びに入る。

アクティブ
ラーニング要素
□外部連携の課題解決型学習(協定あり) ■ディスカッション・ディベート ■グループワーク □プレゼンテーション(発表) ■実習・実技・実験 □フィールドワーク ■リアクションペーパー
授業計画
授業項目・内容 / 各回の準備学修(予習・復習)について / 担当
1 内容

オリエンテーション 本授業での目的および演習におけるルールを理解する。次回から行う演習が円滑に進むように、準備体操としてコミュニケーション・ワークを行う。

予復習

初回の授業までに参考文献に目を通しておくこと。

担当

岡本、吉江、寺門

2 内容

コミュニケーション・スキル1 時間と空間の共有について基本的知識と技術を習得する

予復習

第1回の振り返り。時間と空間について、気づいたことを記述し、関連論文や文献に当たってみましょう。

担当

岡本、吉江、寺門

3 内容

コミュニケーション・スキル2 ノンバーバルなコミュニケーションについて、基本的知識と技術を取得する

予復習

第2回の振り返り。コミュニケーションの種類についてその他の科目で習ったことを復習しておきましょう。

担当

岡本、吉江、寺門

4 内容

心理面接の知識と技法 傾聴と共感・受容に関する体験学習を行う

予復習

第3回の振り返り。人間性アプローチの理論とスキルについてその他の科目で習ったことを復習しておきましょう。

担当

岡本、吉江、寺門

5 内容

心理面接の知識と技法 質問の仕方として開かれた質問と閉じられた質技法を習得する

予復習

第4回の振り返り。質問の種類とその特徴について調べてみましょう。

担当

岡本、吉江、寺門

6 内容

心理的面接の知識と技法 明確化と要約の技法について体験学習し、スキルを修得する

予復習

第5回の振り返り。授業中に紹介した視聴覚教材を視聴してカウンセリングの基本的スキルの理解を深めること。

担当

岡本、吉江、寺門

7 内容

心理検査(アセスメント)1 子どもの事例を検討して、心理アセスメントをどのように事例に用いて、心理的支援を展開するのか学ぶ

予復習

第6回の振り返り。心理的アセスメントに関する参考文献に目を通しておく(準備学習4時間以上)。

担当

岡本、吉江、寺門

8 内容

心理検査(アセスメント)2 成人の事例を検討して、心理アセスメントをどのように事例に用いて、心理的支援を展開するのか学ぶ

予復習

第7回の振り返り。心理的アセスメントに関する参考文献に目を通しておく(準備学習4時間以上)。疑問や意見等を確認しておく。

担当

岡本、吉江、寺門

9 内容

ニーズの理解と支援計画1 子どもの事例を検討して、クライエントのニーズを理解し、支援計画の作成を班ごとに行い、発表する。

予復習

第8回の振り返り。子どもの事例に関する論文や文献を調べてみましょう。

担当

岡本、吉江、寺門

10 内容

ニーズの理解と支援計画2 成人の事例を検討して、クライエントのニーズを理解し、支援計画の作成を班ごとに行い、発表する。

予復習

第9回の振り返り。成人の事例に関する論文や文献を調べてみましょう。

担当

岡本、吉江、寺門

11 内容

地域支援 自然災害により危機的事態に陥った事例を想定して、地域支援をどのように展開するのか、グループごとに検討して発表する。

予復習

第10回の振り返り。PFAに関する資料、論文を読んでおきましょう。

担当

岡本、吉江、寺門

12 内容

チームアプローチ 学校臨床の事例を題材に、スクールカウンセラーによるチームアプローチについて、グループごとに検討する。

予復習

第11回の振り返り。過去の災害時の心理的支援について、参考文献に目を通しておくと学びが深まります(準備学習4時間以上)

担当

岡本、吉江、寺門

13 内容

多職種連携と地域連携 成人の引きこもり事例等を題材に、就労支援に関する多職種連携と地域連携について、グループごとに検討する。

予復習

第12回振り返り。引きこもりや就労支援についてインターネット等で調べておくと学びが深まります。疑問や意見等を確認しておく。

担当

岡本、吉江、寺門

14 内容

公認心理師としての倫理及び法的義務の理解 心理職としての倫理及び法的義務にかかる事例を題材に、グループごとに検討する。 

予復習

第13回振り返り。公認心理士に関係する法規について目を通しておきましょう。

担当

岡本、吉江、寺門

15 内容

まとめ これまでに学んだ知識と技術を用いて、事例を用いてロールプレイを行い、グループごとに振り返った後、全体でシェアリングを行う。

予復習

これまでの配布資料と参考文献を使用して、総合的な振り返りを行ってください。

担当

岡本、吉江、寺門

16 内容
予復習
担当
準備学修
(予習・復習)時間

「各回の準備学修」項目を確認し、講義・演習は4時間(実技・実習は2時間)程度の予習・復習を奨励します。

演習科目なので授業後に、授業を振り返り、疑問点や意見をまとめておき、次の授業には問題意識を持って参加すると学びが深まります。

教科書

資料を適宜配布、あるいはGoogleclassroomにて配布する。

参考書・文献

カウンセリングを学ぶ(第2版)理論・体験・実習 佐治守夫・岡村達也・保坂亨 東京大学出版会 2007年

プロが教える共感的カウンセリングの面接術 古宮昇 誠信書房 2019年

履修条件

本授業を履修するには、臨床心理学概論、カウンセリング(心理学的支援法Ⅰ)が履修済みであることが望ましい。演習中心の授業ですので、授業中はたくさんワークにチャレンジしていただくことになります。積極的な参加が望まれます。

ICT活用 ■双方向型授業【リアクションペーパー、授業時間内の意見交換と質疑応答による。】
■自主学習支援【授業内に聞けなかった質問は、授業後にリアクションペーパーに書いていただければ補足説明をいたします。】
実務経験 ■実務経験の内容【担当の教員2名は公認心理師・臨床心理士として医療・教育領域等の臨床実践を有する。】
■所持している業務関連資格【臨床心理士・公認心理師】
備考

演習科目であり体験学習が中心となるため、対面による授業が基本となる。