30264
文化活動論【アーツマネジメント論】
赤松 さやか
大学名 清泉女学院大学
学部・学科 文化学科 専門教育科目
開講キャンバス 上野 授業形態 講義
履修区分 選択 単位数 2単位
配当年次 2年 開講期
授業の概要

この科目は、地域社会と文化芸術をつなぐ仕組みを作り出す知識・技術であるアート・マネジメントについて学ぶ。地域の文化活動における社会教育施設の役割や、教育普及やアウトリーチ活動の事例研究、また街へ飛び出してゆく新しいかたちのアート・プロジェクトや文化活動についても考察する。文化のマネジメント方策や重要性、関連する団体や組織、優れた事例などを比較しながら、関連する知識や最新事例を理解する。

学習到着目標

アート・マネジメントおよび文化芸術政策に関する知識や事例を理解し、各自が調査した文化事例を適切にまとめ、発表できる発信力を習得する。また関連する組織や団体、支援活動や法律などを学び、地域文化資源のマネジメントについて実際の活動につながるような行動力を身につける。

成績評価方法

期末試験を70%、授業の中で行う中間課題レポートを30%の割合で評価する。なお、授業への参加姿勢を重視する。

課題に対する
フィードバック方法

毎回授業中に書いてもらうリアクションペーパーによる感想や質問を翌週の授業で取り上げ、コメントをし、理解を深める。

アクティブ
ラーニング要素
□外部連携の課題解決型学習(協定あり) □ディスカッション・ディベート □グループワーク ■プレゼンテーション(発表) □実習・実技・実験 ■フィールドワーク ■リアクションペーパー
授業計画
授業項目・内容 / 各回の準備学修(予習・復習)について / 担当
1 内容

イントロダクション、文化活動とアート・マネジメント:地域社会と文化芸術をつなぐ仕組みを作り出す知識・技術の「アート・マネジメント」の概要と授業の流れについて理解する。

予復習

初回の予習は不要だが、使用テキストの説明や今後の授業全体の流れについて復習して2回目に臨むこと

担当
2 内容

アート・マネジメントの概要:文化芸術政策にはさまざまな特性や特性がある。アート・マネジメントにおける社会・公衆との関わりの実例を学ぶ。

予復習

アート・マネジメントにおける社会・公衆との関わりの振り返り

担当
3 内容

芸術文化と社会:芸術文化の概念を理解し、人間や社会にとっての芸術文化の必要性や必然性について考察を深める。

予復習

芸術文化の必要性の振り返り

担当
4 内容

芸術文化と政策1:政策の対象としても存在し、国家との関わりもある芸術文化について第二次世界大戦前後の変遷を通じて理解を深める。

予復習

国家との関わりの振り返り

担当
5 内容

芸術文化と政策2:地方自治体の文化政策や文化行政、文化庁の方策について、文化審議会や文化芸術振興基本法の制定とつなげて理解する。

予復習

地方自治体の文化政策や文化行政の振り返り

担当
6 内容

芸術文化と法・制度:文化政策の理念としての「文化権」について、その存在意義や性格、国際的動向について理解する。

予復習

「文化権」の振り返り

担当
7 内容

芸術文化と市場経済1:芸術文化を取り巻く活動を経済とともにとらえ、ストックとフローの概念について学ぶ。中間課題を課す。

予復習

中間課題に期限内に取り組む(準備学習4時間以上)

担当
8 内容

芸術文化と市場経済2:消費者・鑑賞者や企業・芸術家・芸術団体が直面する市場経済の特徴を理解し、またその中における政府の役割や手段について理解する。

予復習

芸術団体と市場経済の振り返り

担当
9 内容

芸術文化と組織経営1:芸術組織のアート・マネージャーから見た経営の問題について理解を深める。

予復習

アート・マネージャーから見た経営の問題の振り返り

担当
10 内容

芸術文化と組織経営2:非営利芸術組織の経営に必要な環境の分析、マーケティング、財務や資金管理などについて学ぶ。

予復習

非営利芸術組織の振り返り

担当
11 内容

推進・支援機関とマネジメント1:文化芸術を推進する支援機関としての地方自治体の文化政策と、企業やNPOなどの民間の支援機関の現状について理解する。

予復習

民間の支援機関の現状の振り返り

担当
12 内容

推進・支援機関とマネジメント2:企業の文化支援の歩み、近年のNPO、助成団体の動向の最新情報について学ぶ。

予復習

企業の文化支援の歩みの振り返り

担当
13 内容

文化施設のマネジメント:ミュージアムにおけるコレクションや組織自体のマネジメント、また図書館における情報やサービスに関するマネジメントについて理解する。

予復習

定期試験の予告にそって学習準備を行う(準備学習4時間以上)

担当
14 内容

地域資源文化とプロジェクト・マネジメント:日本各地の具体的アート・プロジェクトの事例や問題点、活動や取り組みを通じて、地域資源文化と文化マネジメントの関係を理解する。

予復習

具体的なアート・プロジェクト事例の振り返り

担当
15 内容

定期試験

予復習

定期試験のため総復習(準備学習4時間以上)

担当
16 内容

試験返却と解説

予復習

不明な点や間違えたところを確認し、確実に身につける機会とする

担当
準備学修
(予習・復習)時間

「各回の準備学修」項目を確認し、講義・演習は4時間(実技・実習は2時間)程度の予習・復習を奨励します。

教科書

小林真理・片山泰輔 監修・編『アーツ・マネジメント概論 三訂版』水曜社、2009/3,240円

参考書・文献

熊倉純子 監修『アートプロジェクト (芸術と共創する社会) 』水曜社、2014  藤田直哉 編・著『地域アート ―美学/制度/日本』堀之内出版、2016

履修条件

特になし。

ICT活用 ■双方向型授業【グループワークや事例発表を通じ、意見交換し理解を深める】
■自主学習支援【Eメールやクラウドサービスを使用し、資料配布やレポート添削を行う】
実務経験 ■実務経験の内容【美術館で学芸員としての勤務経験あり】
■所持している業務関連資格【学芸員】
備考

2023年度生より アーツマネジメント論