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文化企画実践Ⅲ(クリティカルリーディング)
古橋 昌尚
大学名 清泉女学院大学
学部・学科 文化学科 専門教育科目
開講キャンバス 上野 授業形態 演習
履修区分 必修 単位数 2単位
配当年次 1年 開講期
授業の概要

文化学科では1年次に「文化企画実践」Ⅰ~Ⅳを通して、文化事業や文化交流を企画する方法と実践を学ぶことを目指しています。そのための準備とプロセスにおいてこの科目群が段階的に設置されています。こうした学修のプロセスにおいて、文化企画実践Ⅲでは特にクリティカル・リーディングの実践と習得に焦点を当てて学びます。授業ではあらゆる種類の文章を読むことで、文章の意図、スタイル、対象、目的、文脈、前提、背景に鑑みて読む技術を学びます。文章の読み方にもその目的によって多様な種類があり、その在り方と方法を学び実践します。クリティカルとは一方的に批判することではなく、対象を多角的に読み分析することによって、ものごとの深みまで達することです。学問自体が本来的にクリティカルな姿勢と作業を要求するために、この授業は学問の実践方法を学ぶことにもつながります。多様な文章をクリティカルに読み、筆者の主張における意図や課題を指摘し、事実と解釈の区別、論旨の根拠、妥当性などについても学びます。多角的な読み方を身に着けるには、多角的な見方がその前提となりますので、これを養うエクササイズをも毎回実施します。

学習到着目標

文化事業や文化交流を企画する方法と実践を学ぶことを目指す「文化企画実践」Ⅰ~Ⅳの科目群の一環として、あらゆる種類の文章を、その意図、スタイル、対象、目的、文脈、前提、背景に鑑みて読む技術を学びます。「身につける7つの力」では、①課題発見力、②論理的思考を伸ばします。

成績評価方法

授業への積極的参加・エクササイズ(20%)、毎週の課題(40%)、期末レポート作成(40%)。

課題に対する
フィードバック方法

毎回の授業で、前回の授業内容と、また毎週の課題のフィードバックをします。 

アクティブ
ラーニング要素
□外部連携の課題解決型学習(協定あり) ■ディスカッション・ディベート ■グループワーク ■プレゼンテーション(発表) □実習・実技・実験 □フィールドワーク ■リアクションペーパー
授業計画
授業項目・内容 / 各回の準備学修(予習・復習)について / 担当
1 内容

ガイダンス:

1.授業概要について、①シラバスと、②計画表を理解する。 

2.読むこと、読み方全般について学ぶ。

予復習

復習:授業概要、シラバスと計画表を確認する。

予習:次回の授業の課題を提出する。

担当
2 内容

読む: 

1.読むことの意味と目的 目的に即した読み方を学ぶ。 

2.多様な文章:メモ、報告、手紙、メ-ル、契約書、法律、論文等の種類を理解する。  

予復習

復習:読むことの意味と目的についてのリフレクションを提出する。 予習:読み方のエクササイズ:テキストを読んで課題を提出する。 

担当
3 内容

文章のいろいろ:

1.文章の種類と、それぞれの目的に即して様々な読み方があることを理解する。 

2.それに基づいて文章の読みを理解を実践する。

予復習

復習:文章の種類と、目的に即して様々な読み方についてのリフレクションを提出する。 予習:読み方のエクササイズ:テキストを読み課題を提出する。 

担当
4 内容

日常の認識と読み(1):

1.日常における認知をめぐって、読み方のエクササイズを実践する。

2.偏見、先入観、誤解について学ぶ。

予復習

復習:日常における認知についてのリフレクションを提出する。

予習:読み方のエクササイズ:テキストを読んで課題を提出する。 

担当
5 内容

日常の認識と読み(2):

1.文化や性差による読みか方における齟齬について理解する。

2.文脈への考慮の欠如からくる誤解について理解する。

予復習

復習:文化や性差についてのリフレクションを提出する。

予習:読み方のエクササイズ:テキストを読んで課題を提出する。 

担当
6 内容

文学(1):

1.文学のジャンルと類型、諸側面について理解する。  

2.文学における伝達の技術と、文学の論理について学ぶ。

予復習

復習:文学(1)についてのリフレクションを提出する。

予習:読み方のエクササイズ:テキストを読んで課題を提出する。 

担当
7 内容

文学(2):

1.文学の諸形態:祈り、伝承、物語、詩、戯曲、教訓、知恵、格言等について理解する。 

2.文学の形式:口承、伝承、演劇、文字文学  

予復習

復習:文学(2)についてのリフレクションを提出する。

予習:読み方のエクササイズ:テキストを読んで課題を提出する。 

担当
8 内容

文学(3):

1.文学の諸要素、モチーフ、シンボリズム等について理解する。 

2.文学批評について学び実践する。   

予復習

復習:文学(3)についてのリフレクションを提出する。

予習:読み方のエクササイズのために指定したテキストを読んで課題を提出する。 

担当
9 内容

文学(4):

1.文学を鑑賞し、文学的要素を分析し、解釈する。

2.文学批評を実践する。

予復習

復習:文学(4)についてのリフレクションを提出する。

予習:読み方のエクササイズ:テキストを読んで課題を提出する。 

担当
10 内容

データを読む(1):

1.リサーチの方法:意図と主張、基準、前提と観点を理解する。

2.読む際の視点、偏見、先入観、思い込みについて学ぶ。

予復習

復習:読む際の視点、偏見、先入観、思い込みにつてのリフレクションを提出する。 予習:読み方のエクササイズ:テキストを読んで課題を提出する。 

担当
11 内容

データを読む(2): 

1.主張範囲の限定と限界――結論から言えること、言えないこと  

2.データに隠されて意図、盲点、死角について学ぶ。

予復習

復習:データに隠されて意図、盲点、死角についてのリフレクションを提出する。予習:読み方のエクササイズ:テキストを読んで課題を提出する。 

担当
12 内容

データを読む(3):

1.データの分析を実践する。

2.リサーチに基づいて、比較し、分析する。 

予復習

復習:データ分析についてのリフレクションを提出する。

予習:読み方のエクササイズ:テキストを読んで課題を提出する。 

担当
13 内容

広告を読む: 

1.複数の広告を見て、比較検討し、制作者の意図を探る。

2.視聴者の心理を探る。広告の目的、意図、効果について考える。

予復習

復習:視聴者の心理:広告の目的、意図、効果についてのリフレクションを提出する。 予習:読み方のエクササイズ:テキストを読んで課題を提出する。期末レポートの課題を確認する。 

担当
14 内容

アカデミック・リーディング:

1.一般から個別へ、読者を意識した書き方と読み方    

2.芸術、科学、人文科学等の学問領域における約束事と規則

予復習

レポート作成の概要と約束事を理解したうえで、授業での学びを復習し、期末レポートの作成にあたる。(準備学習時間4時間以上)

担当
15 内容

授業のまとめ:

1.総復習 ふりかえり

2.授業での学びをたどり、期末レポートに活かす。

予復習

学期中の学びを期末レポートに活かして作成し、期限内に提出する。(準備学習時間4時間以上) 

担当
16 内容
予復習
担当
準備学修
(予習・復習)時間

「各回の準備学修」項目を確認し、講義・演習は4時間(実技・実習は2時間)程度の予習・復習を奨励します。

教科書

教科書は定めない。

参考書・文献

黒木雅子『異文化論への招待(改訂版)』(朱鷺書房、2014年)、原伊都夫『異文化理解入門』(研究社、2013年)。その他、授業中に適宜紹介する。

履修条件

特別にありません。

ICT活用 ■自主学習支援【Google Classroomの諸機能を利用:資料を共有し、Formで課題に回答し、Documentで期末レポートを提出する。】
実務経験
備考