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博物館教育論
竹下 多美
大学名 清泉女学院大学
学部・学科 文化学科 専門教育科目
開講キャンバス 上野 授業形態 講義
履修区分 選択 単位数 2単位
配当年次 2年 開講期
授業の概要

博物館の教育的役割についての理論や手法、その対象について考察する。社会教育施設としての使命を担っている博物館では、教育普及に関する事業は必要不可欠なものである。従来の教育普及といえば、解説パネルの提示や一方的なガイドが中心だったが、近年新たな取り組みとして、対話型鑑賞・ハンズオン展示・バーチャル展示・バリアフリー・ユニバーサルミュージアムなど、博物館教育は多様な展開を遂げている。また、市民とともに作る博物館など、地域に開かれた博物館のあり方も多様化している。授業では講義やワークショップ、校外見学を通して、博物館教育普及の現状について知識を深め、様々な方法を体験する。

学習到着目標

博物館における教育活動の基盤となる理論や実践に関する知識と方法を習得し、博物館の教育機能に関する基礎的能力を養う。併せて数回のグループワークにおいて、博物館教育の推進に必要な課題発見力の育成とコミュニケーション力の向上を目指す。

成績評価方法

【1】グループワークシート20%、【2】見学レポート50%、【3】教育普及事業のグループワークシート20%、グループ内の取り組み10%。

課題に対する
フィードバック方法

第15回の講義でレポート【2】及びグループワークシート【1】【3】について講評する。

アクティブ
ラーニング要素
■外部連携の課題解決型学習(協定あり) ■ディスカッション・ディベート ■グループワーク ■プレゼンテーション(発表) □実習・実技・実験 ■フィールドワーク □リアクションペーパー
授業計画
授業項目・内容 / 各回の準備学修(予習・復習)について / 担当
1 内容

講義・グループワーク:授業概要、博物館教育の本質と目的

グループ討論で博物館における教育について考察する。

予復習

事前に博物館・美術館のHPやチラシなどで教育普及事業についていくつか目を通しておくこと。

担当
2 内容

講義・グループワーク:博物館教育の意義

博物館教育の意義をグループで考察し、発表する。

予復習

予習として第1回で配布する資料を読んでおくこと。

担当
3 内容

講義:博物館教育の歴史

博物館教育の歴史を知る。

予復習

第3回の振り返り。

担当
4 内容

講義:博物館教育の理論

博物館教育の理論について学ぶ。

予復習

予習として第3回に配布する資料を読んでおくこと。

担当
5 内容

講義:博物館教育における学びの特性

博物館教育における学びの特性について知る。

予復習

次回のグループワークに備えてこれまでの講義内容を振り返ること。

担当
6 内容

グループワーク【1】:博物館教育の理論まとめ

グループワークで博物館教育の理論と特性について考察を深める。

予復習

ワークシート【1】作成。

担当
7 内容

講義:博物館ボランティア

主体的に活動する博物館ボランティアについて事例を参考にしながら考察する。

予復習

予習として第6回で配布する資料を読んでおくこと。

担当
8 内容

講義:博学連携ー学校教育との連携

博物館教育と学校教育との連携の展開及び実践について知る。

予復習

予習として第7回で配布する資料を読んでおくこと。

担当
9 内容

校外見学:ボランティアガイド見学(長野市立博物館)

博物館ボランティアによるガイドを体験し、ボランティアとの交流を通してボランティアの意義や課題を発見する。

予復習

復習として見学で得た知見をまとめておくこと。

担当
10 内容

講義:参加型鑑賞法(双方向の鑑賞教育)

美術館における対話型鑑賞や歴史資料を用いた参加型鑑賞の理論と具体例を知る。

予復習

第10回の振り返り。

担当
11 内容

校外見学【2】:対話型鑑賞教育体験(水野美術館)

美術館における対話型鑑賞プログラムを体験する。

予復習

レポート【2】作成。

担当
12 内容

グループワーク:ユニバーサルな作品鑑賞体験

グループワークにより視覚障害者のための作品鑑賞を体験する。

予復習

第12回の振り返り。

担当
13 内容

グループワーク【3】:教育普及プログラムの開発①

校外見学(長野市立博物館)で得た知見を活かして、グループで博物館における教育普及プログラムを開発する。

予復習

ワークシート【3】の作成。

担当
14 内容

グループワーク【3】:教育普及プログラムの開発②

相互アドバイスによるプログラムの再考。

予復習

ワークシート【3】の作成。

担当
15 内容

グループワーク発表【3】:教育普及プログラムの発表

博物館教育普及プログラムの発表。レポート【2】の返却及び講評。

予復習

第15回の振り返り。

担当
16 内容
予復習
担当
準備学修
(予習・復習)時間

「各回の準備学修」項目を確認し、予習・復習を実施すること。

教科書

なし。授業中に適宜資料を配布する。

参考書・文献

柿﨑博孝・宇野慶『博物館教育論』玉川大学出版部、2016年。

青木豊編『人文系博物館教育論』雄山閣、2014年。

履修条件

1年次の生涯学習概論を修得済であること。

ICT活用
実務経験 ■実務経験の内容【美術館・博物館に勤務経験あり。博物館は現職。】
備考

校外見学は見学先の都合で実施回が変更及び中止になることがある。変更になる場合は事前に通知する。