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国際看護学概論
上野 里美・齋藤 正子
大学名 清泉女学院大学
学部・学科 看護学科 専門教育科目
開講キャンバス 東口 授業形態 講義
履修区分 必修 単位数 1単位
配当年次 1年 開講期
授業の概要

本科目は,人びとの健康や生活を脅かす多様な要因について学び,国際看護活動の意義,役割についての理解を深めることを目的とする.国際社会の動向としてグローバルな課題である貧困,自然災害,紛争・戦争,感染症,環境問題などを概観し,それらと人びとの健康生活との関連を考察し,課題解決に向けた国際機関やNGOの役割・機能について理解する.とりわけMDGsからSDGsへの経緯,SDGsの具体的内容について学修し,国際社会で看護に求められる役割について考察する.国際活動に取り組むうえで基盤となる文化を考慮した看護について,国内外の活動事例を通して理解を深める.

学習到着目標

1. 国際看護活動の意義,役割について説明できる.2.世界の健康課題の背景にある生物学的・文化的・社会経済的要因について説明できる.3.グローバルな健康課題に取り組む国際機関,NGOの役割・機能について説明できる.4.SDGsの概要と看護師に求められる役割について説明できる.5.国際看護活動に必要とされる異文化理解,異文化適応について自分の考えを述べることができる.

成績評価方法

筆記試験60% 課題レポート20% 授業への参加姿勢度20%

課題に対する
フィードバック方法

課題レポートに対しては,課題提出後の授業で総評を行う

アクティブ
ラーニング要素
□外部連携の課題解決型学習(協定あり) ■ディスカッション・ディベート ■グループワーク ■プレゼンテーション(発表) □実習・実技・実験 □フィールドワーク ■リアクションペーパー
授業計画
授業項目・内容 / 各回の準備学修(予習・復習)について / 担当
1 内容

授業ガイダンス:本授業の進め方,自己学習の進め方を知る

1.国際看護活動の基盤となる考え方,国際協力の仕組みを理解する

2.「今,世界で起こっていること」「なぜ国際看護が必要なのか」について考える

予復習

予習として,シラバスの内容を確認しておく.復習として,国際看護学を学ぶ意味について自分の考えをまとめる.

担当

上野

2 内容

1.日本の国際看護活動の歴史と現状を知る

2.世界の健康問題の動向を知る:Covid-19,三大感染症,人口動態,栄養不良,母子保健

3.国際保健の変遷について理解する:インターナショナルヘルスからグローバルヘルスへ

予復習

予習として,世界の健康問題について関連Webサイトやテキスト等から情報を得ておく.復習として,グローバルヘルスの定義をまとめる.

担当

上野

3 内容

1.文化を考慮した看護の意味を考える:異文化理解,異文化への適応,レイニンガ―の文化的ケア理論

2.在日外国人の医療を巡る問題を文化的背景から理解する/言葉の壁について考える

予復習

予習として,テキストのレイニンガ―「文化を考慮した看護理論」を読んでおく.復習として,異文化理解や異文化適応に関する自分の考えをまとめる.

担当

上野

4 内容

1.貧困の定義,開発途上国の定義,貧困と健康の関連について理解する

2.開発途上国の健康課題と看護活動の実際を知る①:バヌアツ共和国における生活習慣病予防への取り組み

予復習

予習として,ニュースやWebサイトから貧困に関連する情報を得ておく.復習として,開発途上国で生活習慣病が増加する要因について考える.

担当

上野

5 内容

1.開発途上国の健康課題と看護活動の実際を知る③:中央アフリカのリプロダクティブヘルス/ライツ改善への取り組み

予復習

予習として,テキストの「子どもの健康」「女性の健康」を読んでおく.復習として,リプロダクティブヘルス/ライツの国際看護活動の意義についてまとめる.

担当

上野

ゲストスピーカー

6 内容

1.開発途上国の健康課題と看護活動の実際を知る②:バングラディシュにおける防災・減災に向けた看護活動の実際

予復習

予習として,災害看護学概論の学びを振り返っておく.復習として,開発途上国における防災・減災活動の意義についてまとめる.

担当

齋藤

7 内容

1.開発協力をめぐる国際的動向を理解する:MDGsからSDGsへ,SDGsの内容と目標達成に向けた国際社会の取り組み,国際機関やNGOの役割と機能

2.人びとの健康のために自分たちができるSDGsの取り組みについて考える(グループワーク)

予復習

予習として,SDGsの意味について調べておく.復習として,グループ課題を進めて,発表できるようにまとめる.

担当

上野

8 内容

1.プレゼンテーションとディスカッションを行う:前回のグループ課題をまとめ,発表する

2. 本授業のまとめ

予復習

予習として,グループメンバーと共にプレゼンテーションの準備を行う.復習として,ディスカッションで得た気づき,学びをまとめる.

担当

上野

9 内容

終講試験の概説・まとめ

予復習
担当
10 内容
予復習
担当
11 内容
予復習
担当
12 内容
予復習
担当
13 内容
予復習
担当
14 内容
予復習
担当
15 内容
予復習
担当
16 内容
予復習
担当
準備学修
(予習・復習)時間

「各回の準備学修」項目を確認し、講義・演習は4時間(実技・実習は2時間)程度の予習・復習を奨励します。

教科書

1.看護の統合と実践[3]災害看護学・国際看護学,竹下喜久子編,第4版,医学書院

2.この他,適宜資料を配付する

参考書・文献

1.国際看護・国際保健,丸井英二他編,初版,弘文堂

2.国際化と看護-日本と世界で実践するグローバルな看護をめざして,大橋一友他編,第1版,メディカ出版

履修条件
ICT活用 ■双方向型授業【Google Classroom,Google Formを活用して,関連資料の配信,情報共有,意見交換の機会を提供する】
■自主学習支援【国際看護に関連するWebサイト情報を提供し,自己学習を支援する】
■遠隔授業【ZoomやGoogle Meetなどを活用して,国際協力活動の現場と繋いで情報交換や交流を支援する】
実務経験 ■実務経験の内容【バヌアツ共和国でJICA海外協力隊として2年半看護活動,この他フィリピン,ミャンマー,タイ等での研究活動】
■所持している業務関連資格【看護師】
備考