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教育原理
越智 康詞
大学名 清泉女学院大学
学部・学科 看護学科 専門教育科目、心理コミュニケーション学科 専門教育科目
開講キャンバス 上野 授業形態 講義
履修区分 選択 単位数 2単位
配当年次 1年 開講期
授業の概要

教育の基本的概念は何か、また、教育の理念にはどのようなものがあり、教育の歴史や思想において、それらがどのように現れてきたかについて学ぶとともに、これまでの教育及び学校の営みがどのように捉えられ、変遷してきたのかを理解する。具体的には以下の通り。1) 教育学の諸概念並びに教育の本質及び目標を理解している。 2) 子供、教員、家庭、学校等教育を成り立たせる要素とそれらの相互関係を理解している。3) 家族と社会による教育の歴史を理解している。4) 近代教育制度の成立と展開を理解している。 5) 現代社会における教育課題を歴史的な視点から理解している。6) 家庭や子供に関わる教育の思想を理解している。 7) 学校や学習に関わる教育の思想を理解している。8) 代表的な教育家の思想を理解している。

学習到着目標

教育の基本的概念を身に付けるとともに、教育を成り立たせる諸要因とそれら相互の関係を理解する。 教育の歴史に関する基礎的知識を身に付け、それらと多様な教育の理念との関わりや過去から現代に至るまでの教育及び学校の変遷を理解する。教育に関する様々な思想、それらと多様な教育の理念や実際の教育及び学校との関わりを理解している。

成績評価方法

試験50% 期末課題30% 各回の授業の感想・振り返り20%

課題に対する
フィードバック方法

毎時間の授業の最初に前時での講義内容についての質問や各自の感想(振り返り)を紹介し授業に対する考え方や追加情報についてシェアする。授業に関連して、関係する書籍を読み込んだり、新聞等で話題となる教育関係のニュースには常に関心を持ち、自分なりの考えを整理するノートを作成することを推奨する。レポート課題は、自らの関心や時事的な教育問題について自ら探究する(時間があれば発表会でプレゼンを行う)。

アクティブ
ラーニング要素
□外部連携の課題解決型学習(協定あり) □ディスカッション・ディベート ■グループワーク ■プレゼンテーション(発表) □実習・実技・実験 □フィールドワーク ■リアクションペーパー
授業計画
授業項目・内容 / 各回の準備学修(予習・復習)について / 担当
1 内容

ガイダンス

本講義の目的、概要、基本的な心構えについて理解する。教育学(周辺の学問や実践を支える理論)のパラダイム転換の方向性について、その全体像を予備的に理解する。

予復習

教育についての自分の思いについて各自、考えておく。教員を希望する者は、その理由。(準備時間1時間以上)

担当

越智 康詞

2 内容

学びとは

学びの構造・特性についての理解を深めることで、学びの支援を工夫・デザインするための基本認識を得る。又、学生として自らの学びを振り返るきっかけとなる。

予復習

配布資料を熟読し、リアクションペーパーに感想・振り返りを記入。余裕があれば気になる事項を調べたり、関連図書などを読むなど学びを深める。

担当

越智 康詞

3 内容

生命進化と人間の特性

生命・生態系、人類の特性や歴史を概観することを通して、旧いパラダイムに囚われた教育観・人間観を相対化し、学びや人間についての理解を深める。

予復習

配布資料を熟読し、リアクションペーパーに感想・振り返りを記入。余裕があれば気になる事項を調べたり、関連図書などを読むなど学びを深める。

担当

越智 康詞

4 内容

子どもと社会化

幼児期の発達の特性。人類進化と道具(言葉)の関係と幼児期の発達の相同性。生物学的なヒトが、社会のメンバー(人間)となるプロセスやメカニズムを理解する。

予復習

配布資料を熟読し、リアクションペーパーに感想・振り返りを記入。余裕があれば気になる事項を調べたり、関連図書などを読むなど学びを深める。

担当

越智 康詞

5 内容

教育の歴史(世界史、人類史)

人類の歴史、教育の歴史を、道具・技術、社会関係・装置などの変化と関連させながら理解する。現在のデジタル革命が持つ教育的な意義についての理解を深める。

予復習

配布資料を熟読し、リアクションペーパーに感想・振り返りを記入。余裕があれば気になる事項を調べたり、関連図書などを読むなど学びを深める。

担当

越智 康詞

6 内容

教育の歴史:(日本編)

日本における教育の歴史を概観する。現在の教育が置かれた状況を大きな文脈の中で捉え、現在の教育が抱える課題(可能性)とその背景についても理解する。

予復習

配布資料を熟読し、リアクションペーパーに感想・振り返りを記入。余裕があれば気になる事項を調べたり、関連図書などを読むなど学びを深める。

担当

越智 康詞

7 内容

学校論

学校について、その社会的機能から組織構造の特性まで理解する。第5講義のデジタル革命の中の教育の意義や第6講の日本の教育の構造とも関連させ、理解を深める。

予復習

配布資料を熟読し、リアクションペーパーに感想・振り返りを記入。余裕があれば気になる事項を調べたり、関連図書などを読むなど学びを深める。

担当

越智 康詞

8 内容

学級の社会学

いじめや不登校など様々な教育問題があるが、学級の構造特性などの視点を交えて理解を深める。それらの問題を解決する学級づくりなどの方法も理解する。

予復習

配布資料を熟読し、リアクションペーパーに感想・振り返りを記入。余裕があれば気になる事項を調べたり、関連図書などを読むなど学びを深める。

担当

越智 康詞

9 内容

学びとカリキュラム(授業・評価・メディア)

授業など、子どもの学びを支援する仕掛けについて理解する。参加型学習や様々なメディアの意義、さらに評価(フィードバック)の理論と方法について理解を深める。

予復習

配布資料を熟読し、リアクションペーパーに感想・振り返りを記入。余裕があれば気になる事項を調べたり、関連図書などを読むなど学びを深める。

担当

越智 康詞

10 内容

児童理解の方法

子どもの心の理解。傷ついた子どもや引きこもる子どもの心とその背景(メカニズム)を理解し、適切なケアや支援ができるようになる。

予復習

配布資料を熟読し、リアクションペーパーに感想・振り返りを記入。余裕があれば気になる事項を調べたり、関連図書などを読むなど学びを深める。

担当

越智 康詞

11 内容

特別支援教育

特別支援教育の基本について理解するだけでなく、社会的な差別(マイノリティ)などの問題とその背景、そうした課題への基本的対処法を理解する。

予復習

配布資料を熟読し、リアクションペーパーに感想・振り返りを記入。余裕があれば気になる事項を調べたり、関連図書などを読むなど学びを深める。

担当

越智 康詞

12 内容

教育と政治

教育の社会的・公共的意義、政治と教育の基本関係を理解することに加え、現在の日本の社会=教育状況についての理解や問題意識を深める。

予復習

配布資料を熟読し、リアクションペーパーに感想・振り返りを記入。余裕があれば気になる事項を調べたり、関連図書などを読むなど学びを深める。

担当

越智 康詞

13 内容

教師と組織学習

教師の学び・成長・力量形成の問題を、組織学習の視点と関連させて理解する。人間と組織の共進化の構図を理解し、チームで実践し、自己変革できるようになる。

予復習

調べ学習とプレゼンテーションの準備

担当

越智 康詞

14 内容

子どもや子どもの学びについての調べ学友・研究報告

子どもや子どもが抱える問題、さらには学習方法について自らの経験やデータ収集にもとづいて調べ学習を行い、全員の前で簡単な報告を行う。

予復習

調べ学習とプレゼンテーションの準備

担当

越智 康詞

15 内容

教育の現代的課題の調べ学習・研究報告

マクロな教育課題や教育や子どもに関わる社会課題について情報を収集し、内容を整理した上で全員の前で簡単な報告を行う。

予復習
担当

越智 康詞

16 内容

定期試験

予復習
担当

越智 康詞

準備学修
(予習・復習)時間

「各回の準備学修」項目を確認し、4時間程度の予習・復習を奨励します。

調べ学習については、早めに自らテーマを設定し、積極的に取り組んでください(この時間も上の4時間の中に含めます)。

教科書

「教育学」 木村元他 医学書院 (2200円)

参考書・文献

「教育と社会」 油布編 学文社(2200円) 「新しい時代の教育社会学」 加野・越智編 ミネルヴァ書房(2400円) 「よくわかる教育社会学」 酒井他 ミネルヴァ書房(2600円) 「キーワード 現代の教育学」 田中智志編 東京大学出版会(2800円)

履修条件

特になし。

ICT活用 ■自主学習支援【Googleクラスルームを使って資料を事前に配布する。】
実務経験
備考