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教職論
岡部 敦
大学名 清泉女学院大学
学部・学科 看護学科 専門教育科目
開講キャンバス 上野 授業形態 講義
履修区分 選択 単位数 2単位
配当年次 1年 開講期
授業の概要

教育公務員たる教師は一般公務員とどのように異なるのか、また、多忙化のなかでの福祉や医療等の領域への仕事の拡大にどう対応していくのか。他の専門職との連携・協働の在り方を学習しながら、「組織の中の専門職」である教師の特性と役割を理解する。具体的には、①三つの教師観、②教師の専門性を支える研修の意義、③専門職原理 vs 官僚制原理、「チーム学校」の中での教師の仕事、④教員に関わる法制度、⑤カリキュラム理論及び教育課程をつくる教師のリーダーシップ等について修得していく。基本的知識のみならず、様々な教育問題に関してディスカッションやグループ発表を行い、教職をめざす者として主体的に学校や教師が直面する今日的課題の解決策を探っていく。合わせて、諸外国の教師や教職の在り方についても学習し、視野を広げる。

学習到着目標

教職をめざす受講者が、昨今の子どもを取り巻く厳しい環境と学校内外における「子どもの人権」保障の意味を理解することを究極的な目標とする。ケアリングの視点に立った子どもへの教育福祉的アプローチの手法を修得することにより、本科目が目指す「他者尊重」の力をつけるとともに、過重な勤務実態の改善や専門職性の回復等、教職に関わる今日的問題に関して活発な意見交換を行うことにより、学生たちの「課題発見力」を育成する。

成績評価方法

中間試験及び期末試験(30%)、最終レポート(50%)、授業への参加姿勢・意見発表・課題提出(20%)により評価を行う。

課題に対する
フィードバック方法

googleクラスルームを利用して、授業での課題やレポートの提出と、それに対する個別のフィードバックを速やかに行う。合わせて、クラス全体でも問題意識を共有する。また、7つの力のルーブリックアンケートを用いて、自身の学修目標の到達状況について自己評価を行う。

アクティブ
ラーニング要素
□外部連携の課題解決型学習(協定あり) ■ディスカッション・ディベート ■グループワーク ■プレゼンテーション(発表) □実習・実技・実験 □フィールドワーク ■リアクションペーパー
授業計画
授業項目・内容 / 各回の準備学修(予習・復習)について / 担当
1 内容

今日の教育問題と教師/公教育の成立と学校教師の誕生

上記の内容を学習し、議論を通して、より理解を深める。

予復習

〔事前学習〕今日の教育問題に関する資料を読み、デスカッションに備える。〔事後学習〕ルソーやペスタロッチの教育思想について理解したことをまとめる。

担当

岡部 敦

2 内容

三つの教師観<1>:戦前の教師と教師聖職論

上記の内容を学習し、議論を通して、より理解を深める。

予復習

〔事前学習〕戦前の教師に関する資料を読み、ディスカッションに備える。〔事後学習〕戦前の教師の特色について理解したことをまとめる。

担当

岡部 敦

3 内容

三つの教師観<2>:教師労働者論の意味

上記の内容を学習し、議論を通して、より理解を深める。

予復習

〔事前学習〕TALIS2018(資料)を読み、ディスカッションに備える。〔事後学習〕今日の日本の教師の過重勤務のなかで教師労働者論がどのような意味をもつか、理解したことをまとめる。

担当

岡部 敦

4 内容

三つの教師観<3>:教師専門職論とILOユネスコ勧告

上記の内容を学習し、議論を通して、より理解を深める。

予復習

〔事前学習〕どのような点で教師には専門性があると言えるのか考え、ディスカッションに備える。〔事後学習〕教師の専門職性を支える法制度について理解したことをまとめる。

担当

岡部 敦

5 内容

「チーム学校」時代の教師<1>:組織人としての教師、専門職としての教師 

上記の内容を学習し、議論を通して、より理解を深める。

予復習

〔事前学習〕組織論に関する資料を読み、ディスカッションに備える。〔事後学習〕学校という組織の特色について理解したことをまとめる。

担当

岡部 敦

6 内容

「チーム学校」時代の教師<2>:「チーム学校」政策と分散型リーダーシップ論

上記の内容を学習し、議論を通して、より理解を深める。

予復習

〔事前学習〕教師の勤務に関する国際比較の資料(国研)を読み、ディスカッションに備える。〔事後学習〕「チーム学校」政策が登場した背景とその問題点について理解したことをまとめる。

担当

岡部 敦

7 内容

学校で働く人々、法的位置づけ<1>:校長・教諭等の職務権限、海外との比較

上記の内容を学習し、議論を通して、より理解を深める。

※中間テスト 知識の定着度を確認する。

予復習

〔事前学習〕中間テストに備えて4時間以上の準備学習を行う。〔事後学習〕学校教育法から見た校長、教諭等の職務権限の違いについて、理解したことをまとめる。

担当

岡部 敦

8 内容

学校で働く人々、法的位置づけ<2>:養護教諭、SC・SSWr・SL等の職責と役割

上記の内容を学習し、議論を通して、より理解を深める。

予復習

〔事前学習〕学校で働いていた様々な人々を振り返り、ディスカッションに備える〔事後学習〕養護教諭の役割、SC・SSWr・SL等の在り方について理解したことをまとめる。

担当

岡部 敦

9 内容

教師の資格たる「研修」<1>:教育公務員特例法の意義

上記の内容を学習し、議論を通して、より理解を深める。

予復習

〔事前学習〕「大村はま」氏の資料を読み、ディスカッションに備える。〔事後学習〕教育公務員特例法にいう教師の「研修」の特性について理解したことをまとめる。

担当

岡部 敦

10 内容

教師の資格たる「研修」<2>:学び続ける教師の意味

上記の内容を学習し、議論を通して、より理解を深める。 

予復習

〔事前学習〕長野県教員育成指標を読み、ディスカッションに備える。〔事後学習〕これからの教員研修の在り方について理解したことをまとめる。

担当

岡部 敦

11 内容

新任教師の苦悩と成長<1>:親・保護者の「苦情」「願い」と紛争解決

上記の内容を学習し、議論を通して、より理解を深める。

予復習

〔事前学習〕保護者からの「苦情」に関する資料を読んで、ディスカッションに備える。〔事後学習〕親権や親の教育権、近年のスクールロイヤーの導入について理解したことをまとめる。

担当

岡部 敦

12 内容

新任教師の苦悩と成長<2>:保護者との「共同事業」としての教育

上記の内容を学習し、議論を通して、より理解を深める。

予復習

〔事前学習〕親への姿勢の変化による新任教師の成長を描いた資料を読み、ディスカッションに備える。〔事後学習〕保護者に対してどのような姿勢が大切なのか、理解したことをまとめる。

担当

岡部 敦

13 内容

教育課程と教師のリーダーシップ<1>:教育課程は誰がつくるのか、学習指導要領の意味

上記の内容に関わる学習に取り組み、議論を通して、より理解を深める。

予復習

〔事前学習〕「1947年学習指導要領」を読み、ディスカッションに備える。〔事後学習〕カリキュラムの意味と学習指導要領の性格について、理解したことをまとめる。

担当

岡部 敦

14 内容

教育課程と教師のリーダーシップ<2>:デューイとブルーナー、ヴィゴツキーの理論

上記の内容に関わる学習に取り組み、議論を通して、より理解を深める。

予復習

〔事前学習〕伊那小中学校の教育の在り方を見て、ディスカッションに備える。〔事後学習〕代表的なカリキュラム理論、及び、ヴィゴツキーの教育・発達論について、理解したことをまとめる。

担当

岡部 敦

15 内容

教育課程と教師のリーダーシップ<3>:教科書をめぐる法的問題、世界の教科書

上記の内容に関わる学習に取り組み、議論を通して、より理解を深める。

※最終レポート課題の提示

予復習

〔事前学習〕教科書の使い方や意味について自らを振り返り、ディスカッションに備える。〔事後学習〕「教科書裁判」の意義や世界の教科書との比較を通して理解したことをまとめる。

担当

岡部 敦

16 内容

期末テスト 知識の定着度を確認する。

予復習

期末テストに備えて4時間以上の準備学習を行う。

担当

岡部 敦

準備学修
(予習・復習)時間

「各回の準備学修」項目を確認し、4時間程度の予習・復習の時間を確保したい。

教科書

特に指定しない。授業時に適宜資料を配布する。

参考書・文献

授業時に配布する資料やスライドに適宜記載してある。

履修条件

英語教員あるいは養護教諭を志望する者に限る。

ICT活用 ■双方向型授業【学生─教員間、学生─学生間のディスカッション】
■自主学習支援【学生の学習成果に対するフィードバック】
■遠隔授業【適宜、パワーポイントによるスライド・動画、DVDの活用】
実務経験 ■実務経験の内容【公立高等学校において外国語(英語)教員としての実務経験あり】
■所持している業務関連資格【高等学校教諭専修免許状(外国語(英語)・商業)】
備考