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イベントレポート - リデザイン信州文化

文化トーク『リデザイン信州文化~長野の伝統文化をつなぐ~』

ゲスト
松下愛 (株式会社和える/“0から6歳の伝統ブランドaeru”東京直営店「aeru meguro」 ホストシスター)
伊藤博敏 (NPO法人 松本クラフト推進協会 代表理事)
大石幹也 (デザイン研究家・アーキテクト)

日時:平成30年12月16日(日)、14時~16時
場所:アルピコプラザホテル(松本)

 12月16日(日)、松本で文化トークを開催しました。これまでは長野市を中心にイベントを実施してきましたが、今回は「クラフトフェアまつもと」に注目し、初めて松本を会場に開催しました。文化学科がテーマとする「工芸品」、「伝統文化」、「まちづくり」に関係する分野の専門家にお集まりいただき、前半はそれぞれの活動内容についてお話しいただきました。後半はトークセッションとなり、ゲスト、市民、教員、学生の方々の間で活発で面白い議論が展開されました。

 松下さんは、株式会社和えるの想いや「日本の伝統を次世代につなぐ」取り組みについてお話しくださいました。和えるは、伝統や先人の智慧がつまった一生モノ・ホンモノに幼少期から親しむ機会を生み出し、日本の伝統を次世代につないでいきたいという想いで、赤ちゃん・子どもたちから大人になっても使える日用品を、全国各地の職人と共にオリジナルで作り、販売しています。それらの“0から6歳の伝統ブランドaeru”の商品は、いまを生きている私たちの感性や感覚を伝統的な工芸品・産業品に反映させるものです。そうした取り組みは、伝統文化のリデザインであり、次世代に文化をつないでいくための一つの形であると言えます。

 伊藤さんは、「クラフトフェアまつもと」「工芸の五月」「クラフトピクニック」の活動状況についてお話しくださいました。「クラフトフェアまつもと」は1985年にあがたの森公園で始まり、現在は「工芸の五月」の最終週の週末に開催されています。「工芸の五月」は、木工や染色などの工芸制作がこれまで松本市で盛んであったことに着目し、市内の多数の会場で企画展を開催するイベントです。一つの文化イベントが、工芸作家、職人、そして市民をつなぎ、まちの大きなエネルギーとなっていることを知りました。

 さらに大石さんは、以前、市役所職員として関わった「工芸の五月」開催にいたるまでの経緯についてお話しくださいました。「工芸の五月」は、「クラフトフェアまつもと」の規模拡大にともない発生した課題を解決するために、松本市と連携した市民イベントとして始まったそうです。文化イベントが行政とつながり、まちの活性化に貢献している事例として大変興味深く伺いました。

 3人のお話をうけて、トークセッションでは「職人」と「クラフトマン(作家)」の違いや「伝統文化」が抱える課題、また「工芸」の意味について話し合いました。その中から職人がつくる伝統工芸品(民芸品)とクラフトマンがつくる工芸品の共通点として、「生活の中で私たちの感性を育むもの」ということが見えてきました。また、多くの人々を集めている「工芸の五月」や「クラフトフェアまつもと」の話から、松本と長野の文化的違いへと私たちの話は続いていきました。今回のトークセッションは、皆さんに活発にご発言していただいたことで、それぞれの関心を刺激する面白い時間になりました。

 文化学科では、今後もこのような文化トークを重ね、私たちの文化に対する問題意識を市民や行政の方々と共有し、信州文化の継承と創造に何かしらの形で貢献していきたいと考えています。

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