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山貝先生が語る震災体験と地域コミュニテイ

2011年05月10日 【 お知らせ






5月2日の人間学部のキャンパスアワーは、東日本大震災を青森県八戸市で経験した現代コミュニケーションコースの山貝先生から罹災時の体験談を聞きました。山貝先生は青森県八戸市のマンション10階の自宅で、長野への引越の準備をしていたところ地震が発生し、その後数日間、八戸市内の観光施設で避難生活を送りました。避難所の自家発電によるTVからは津波にのみ込まれる見慣れた近所の景色や福島原発の爆発事故をつげる映像が映し出され、また、普段当たり前に使っていた携帯電話やガスや水道といったライフラインが寸断し、車や電車などの移動手段もなく「何もすることができない、逃げることすらできない、八戸に閉じ込められている」といった今まで感じたことのない「不安」と「恐怖」に包まれたそうです。
 そうした中、TVから流れるのは地震の規模や被害の大きさなどを伝える全国向けのショッキングな情報であるのに対し、地元FMラジオ局などからは、食糧配布や給水情報、簡易入浴施設の情報などが伝えられ、生きるための本当に必要な情報は地元メディアが提供してくれたそうです。
 また、今回の震災では遠くにいる家族や親戚、友人とはまったく連絡がとれず、支えあったのは話したこともないマンションの隣人や避難所に集まった地元住民だったそうです。
 山貝先生の体験談は、近所付き合いや町内会といった地域コミュニティへの参加とネットワーク作りの大切さ、地域に根ざしたメディアの在り方やその実力について考えさられ、現代コミュニケーションコースで学び地域社会で活躍することを目指す学生にとっては、大変貴重な時間であったに違いありません。
 

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