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INFO & TOPICS

NPO論開放講座「地域をつなぐ場づくり:誰もが自分らしく生き、参加する社会のデザイン法」開催しました。

2013年11月11日

 北海道釧路市で、生きづらさを抱えた人たちの生活・就労支援をしている NPO法人地域生活支援ネットワークサロンの日置真世さんを講師にお招きして、 子ども・若者の貧困問題と支援実践のお話をお聞きしました。
困窮する家庭に育つことで社会的自立が困難になる若者たちの生活の立て直しに どのように伴走してきたのか、自分の人生を歩み始めるまでの若者たちのストーリーには、 様々な要因・背景があること、社会的支援に結びつくまでには長い時間がかかることを丁寧に説明して下さいました。
社会的支援とは学校、行政(専門機関)、そして地域で普通の生活のやり直しを支える 大人たちがうまく連携して成り立つものです。

具体的には、人が集まる活動拠点としてコーディネーターが常駐するコミュニティ・ハウス「冬月荘」があります。
冬月荘は多様な機能を併せ持つ施設で、住居(下宿)、日中活動(人との関わり)、就労体験(稼ぐ体験)と、人の自立に必要なセーフティネットの全てを包括的に提供する、ネットワークサロン独自の事業です。

困窮する家庭に育った若者たちの自立は、まず安心な生活から始めざるを得ないため、 時間をかけて自分らしく暮らす方法を見つけ、主体的に人生を決めていけるように支援しているとのことでした。

日置さんのお話には、時間のかかる自立を「自己責任」に帰すべきではないという社会的メッセージがありました。時間のかかる自立を許容する社会になれるかどうか、学校→企業=自立という人生図式に適応している自分たちが問われているのだと、考えさせられる講義でした。

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