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日本最古級の映画館、長野相生座ロキシーを訪れました

2022年12月06日 【 人間学部文化学科

文化学科の開講科目「映像文化論」の学外活動として、権堂にある日本最古級の映画館、長野相生座ロキシーを訪れ、館内を見学させていただきました。館長の田上真里さんから、3つの上映ホールをはじめ、普段は入ることのできない映写室、事務所、倉庫、ボイラー室、裏庭など、バックヤードを隅々までご案内いただきました。上映ホールの「禁煙」の看板、ロビーの赤い床、休憩スペースの味わいのある椅子と机、地震による壁のヒビなど、端々から本館に刻まれた歴史やレトロな雰囲気を感じることができました。また、これまでジブリの高畑勲監督をはじめ数々の映画人が登壇した壇上に立ってみたり、フィルム映画に使われたフィルムの実物を手にとるなど、貴重な体験をさせていただきました。
私はシネコン(シネマコンプレックスの略。複数の上映ホールをもち主に新作を上映する映画館)でアルバイトをしていたことがあります。シネコンと比較すると、本館では話題性よりも映像表現やテーマ性において個性的な作品が独自の視点で選ばれて上映されています。また、チケットは手売りであり、ロビーの天井は低め、上映ホールの座席に段差はなく、飲食物を持ち込めるなどの特徴もあります。そこに単館の名画座である本館ならではの特徴や温かさを感じました。また、上映ホールには2階もあり、そこで館長と地域の文化資源としての映画館のあり方について意見交換させていただきました。来館者のための上映企画や映画体験をかけがえのないものにするための空間づくり、地域を越えた映画人とのつながりなど、映画を大事にする人たちと持続的に関わり合うことがいかに大切かを学ぶことができました。大正時代からまちの人々を思いやり、楽しませてきた長野相生座ロキシーだからこそ、今も多くの人々に愛される映画館なのだと思います。ぜひまた映画を観に行きたいと思います。

人間学部文化学科 林藍

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