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文化学科 司書課程の学生が信州大学工学部の図書館見学に行きました
人間学部文化学科の司書課程の学生が信州大学工学部の図書館見学に行きました。見学に参加した学生の感想を紹介いたします。
先日、信州大学工学部附属の図書館を見学させていただいた。他の大学の図書館に行くことは大学入学前の見学以来だったので、清泉女学院大学との違いなどを感じた。ここでは、他の図書館との違いを踏まえて見学を振り返る。
最初に、図書館職員の方に信州大学附属図書館についての紹介と、信州大学の図書館全体の役割や仕事内容、工学部図書館の取り組みについてそれぞれ説明していただいた。信州大学は大学の規模が大きいため分館が多く、一般的な地方の国立大学だと二、三館のところ、信州大学には県内で計六つの図書館がある。そのため、それぞれの図書館が所属する学部に合った資料を多く集めており、さらに分館が多いという特徴から学内配送便が早い段階から整備されていたと伺った。また、紙の資料の受け入れは減少傾向にあり、代わりに電子ブックが増加傾向にあるという。信州大学の図書館全体の仕事内容としては、公共図書館や他の大学図書館にもあるように図書の選定や目録作成、カウンター業務などの基本的な業務に加え、機関リポジトリの作成や学習支援など、公共図書館にはない大学図書館特有の業務もある。工学部図書館の取り組みについては、夜間・休日にも図書館を利用できる制度や、ラーニングアドバイザーという大学院生を含む先輩たちが先生や相談相手の役を担う制度など、幅広いサポートが行われていた。電子ブックが充実しているという点や自動貸し出しの整備がされているという点に清泉女学院大学の図書館との違いを感じた。また、充実したサポートにも魅力を感じた。
次に、図書館職員の方二名によるトークセッションがあり、ここでは司書や大学図書館職員に必要なスキルについて教えていただいたり、質問に答えていただいたりした。必要なスキルについてはパソコンに関するスキルがあったほうがいいとのことで、職種に関わらずWordやExcelなどがいかに重要かを感じた。他にも簿記なども役に立つとのことで、可能であれば資格を取得したいと思った。また、資格とは別に、個人的な趣味が目録作成に役立つこともあると伺い、幅広いことに興味を持ち、常に学ぶ姿勢でいることが必要だと感じた。
最後に館内ツアーをしていただいた。館内には充実したラーニングコモンズのスペースやサイレントルームなどがあり、より自分にあった場所を利用できるようになっていた。また、特定のテーマの本を紹介するスペースもあり、普段は手に取らないような本を見つけることにも役立っていると感じた。蔵書は専門書が多く、公共図書館とは違ったニーズに対応している。館内の環境も充実しており、多くの利用者が集う一助になっていると感じた。
信州大学工学部の図書館は二十四時間開館しているなど、大学の図書館としてはめずらしい取り組みもしており、いかに「学生のため」を考えているのかを感じることができた。また、アドバイザー制度や夜間・休日にも図書館を利用できる制度などは、こういったものもあるのかと勉強になると同時に、利用者の立場としてはとても羨ましく感じた。個人的な興味が思いもよらない所で役に立つこともあるため、多様なことに興味をもち、学ぶ意欲を忘れずにいるべきだと思った。また、学生のために信州大学の図書館が行っていることから、利用者にとってより過ごしやすい環境について学べるのではないかと感じた。
文化学科1年 R. K.